【イナイレ】シッカーラプンツェル4【不動明王】 (ページ31)

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◇ラプンツェルの必殺技ページ31

「退いて！私に近付かないでっ！」

私はドリブルしながら、ライモンに必死に懇願する。

傍から見れば私もまるで悪者の1人。
あんな技を打ったんだから、そう思われても仕方ないよね。

だからこそ、これ以上傷付けたくなかった。
あの技を使いたくなかったのに。

「土門くん！」

「おうよっ！」

「っ……！」

ライモンの人はさっきの技を見せたのに。
まだ私に立ち向かって来る。

今度は白髪の人と背の高い人。
2人がかりで私を押さえ込もうとしてるのかも。

だから私は練習でやったように。
フドウに教えて貰ったように。

まず1人目をフェイントで抜くと、もう1人はその脇を抜けるようにして走り去る。

結果、何とか2人の間を抜ける事ができ
目の前にはゴール、そしてキーパー1人。

「本当に……ごめんなさい。

でも2人を守る為なのっ！！」

そう言いながら私は右手を前に差し出すと、上からリンゴが降って来た。

よく熟れた真っ赤なリンゴだ。
そのままだととても美味しそうなのに。それなのに。

私が触れると、忽ちそこから紫色に染まる。
そうして全部が毒色になった所で私はソレを投げると
続いて私もジャンプして、そのリンゴを思い切り蹴った。

『ポイズン・アップル！！』

瞬間、リンゴが割れて中からサッカーボールが飛び出した。

毒色のボールはそのまま一直線にゴールに向かい、キーパーの人が腰を落とす。

…この技もソウスイから教えて貰った技だ。

教えて貰った時はカッコよくて気に入っていたけれど
今思えば、如何にも悪者の技みたい。
今の私にピッタリだ。

『ゴットハンド！！』

キーパーの人は必殺技を発動する。

さっき、サクマのボールを止めようとしたのと同じ技。

でもさっきより威力が衰えている気がする。
きっとサクマの禁断技を受けたダメージがあの人にもあるんだ。

だから、私のシュートはキーパーを押し込んで
そのままゴールに突き刺さった。

得点は2-0。

これを………あと、4点。