注意報▼26 ページ26
「ようやく解放される」
メイド服を脱いでようやくお店を出ることができた。
「あーいいお礼だったー」
なんて隣で呑気な相川君。
「もう、あんなお礼は懲り懲りです」
だけど、相川君があどけない表情をするから
ちょっとだけ、メイド服着ても良かったかもなんて思ったのは気のせい
「相川君」
「なに?」
私が彼を呼べば、彼はくるりと振り返った。
「さっきメイド喫茶で何を頼んだの?」
すると、顔を緩ませた相川君が
「カップル限定、彼女にメイドになってもらう!!ってやつ」
あんなの、僕だけじゃ頼めないでしょ??なんて聞いてくる
「…そ、そうだけど」
そうだけど。
それって
「私じゃなくてもいいやつじゃないの?」
他の女の子でもいくらでも代用できる
現に、カップル限定って書いてあるけど
私たちは付き合ってはいない
わざわざ、こんなオタク女子とあそこへ入る理由がわからない。
そうこう考えていたら相川君が私の顔を覗き込んでいた
*
「僕とカップルって思われるの嫌なの?」
「え。」
「嫌だったのなら謝るけど…だって他の女子と来れるわけないじゃん」
ぷくーっと頬を膨らませて
わかんない?って聞いてくる
相当言えないことなのか
「はぁ…僕がメイド喫茶なんか入ったらみんなびっくりするでしょ」
「…かっこいい相川君のイメージは崩れるかもしれないけど」
別に。
カップル限定のやつをしたいって言えば
みんないいよってついてきてくれそうなのにね
「Aなら、そういうのなんにも言わないかなって…だからずっとこれに行くための口実考えてたんだよ」
彼はカバンから、あのブロマイドを出した
「あ、それ」
「いい人質だったよ」
なんて言って私に渡してきた
「ありがとう」
にこりと笑った表情に目を奪われる
相川君そんな顔するの??っていう思いで一瞬にして私の脳内は埋め尽くされた
「浦田さんに恋心伝えるの頑張ってね??
応援してるから」
最後にクスッと笑って
私の頭にポンと手を乗せると
頭を撫でてきた
画面内にしか興味がわかなかったのに
すごく胸がぽかぽかした気持ちになって
やっぱりどうかしてしまったのかもしれない
「じゃあね。」
彼が私の頭から手を離したことが
名残惜しく感じてしまった
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Rmd(プロフ) - さくさん» ありがとうございます!!続編ってどうしても考えるの難しくて、いい案が出たら書こうかなって思います!!こちらの作品も読んでくださりとても嬉しいです(^^) (2019年6月9日 23時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
さく - とてもよかったです!おわってほしくない! (2019年6月2日 19時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
Rmd(プロフ) - 美桜さん» こちらこそコメントをして下さりありがとうございます!!新しい小説も楽しんでいただけるようなものにしますね!(^^)/ (2019年2月7日 22時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - 返事くださりありがとうございます!新しい小説も見ますぞ! (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8e80da8dc1 (このIDを非表示/違反報告)
Rmd(プロフ) - アリスさん» 幸せになっていただけて嬉しいです!!デロデロに溶けていただけて良かったです!!!!!\(^^)/ (2019年2月5日 17時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rmd | 作成日時:2019年1月13日 22時