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なんだか耳元が騒がしくて、んん、と目が覚める。
リビングの窓から外を見ると、空が暗くなってた。
半分眠った状態で、頭もがんがん痛くてぼーっとしてて。
意識がはっきりしてくると、いろんなところで音が鳴ってて。
ピンポーン、ピンポーン、とひっきりなしにインターホンが鳴る。
ええ、なにこれ。
それから、携帯のバイブも鳴っていて。
よく見ると画面は、翔さんの名前を映し出していて。
思わずこわくて電話に出る。
「翔さん、どうしよ、インターホンが壊れた、」
『あ、やっと出た』
「え、」
ほう、と電話口でため息をつく翔さん。
ええ、と動揺してると、画面見て、と言われて。
ちら、と顔を上げると、エントランスでインターホンに顔を寄せてこっちを睨む翔さんが映っていて。
ひぃ、と息をのむ。
それから、大きなため息をついて。
『とりあえず開けて』
「…えっと、」
『もう全部ばれてるから』
「え、うそ、なんで。いや、だったらちょっと余計、」
『いやいや、まじで開けて。ここいたら俺相当な変人だし』
八の字眉で、まわりを気にしながら困った顔でカメラをのぞく翔さんが、少しかわいくて。
たしかに、電話をしながらインターホンを連打する姿は目立つだろうな、なんて思ったら、思わず開放ボタンを押してしまう。
いつの間にか携帯の通話は切れていて。
あれ、私チサに家に帰り着いたことを連絡したときに、翔さんには言わないで、って言ったはずなのに。
さっき送ったはずのメールをチェックする。
たしかに頭はぼーっとしていたけど、ちゃんと送ってる。
じゃあ、なんで？
そんなことを考えているうちに家のインターホンが鳴る。
あわててマスクをして、玄関に向かう。
風邪が移ったらいやだから、出先で丁重にお断りするつもりだった。
なのに。
鍵を開けてドアをほんの少し開けたら、思い切りドアを引っ張られて。
気づいたらドアの内側に翔さんがいて。
翔さんの手が首元が触れてた。
その手が冷たくて気持ちよくて、ふる、と体が震える。
「あつっ、熱めちゃくちゃあるんじゃね？」
「え、」
「冷却シート、半分取れてるし」
困った顔で笑いながら、べしっ、と貼り直される。
片腕からは、がしゃ、ってビニールの音がして。
あ、やっぱり、ビニールいっぱいにいろいろ買ってきてくれてるんだ、なんて、ぼんやり幸せを感じてたら。
なんとなく、涙があふれた。
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なつめ(プロフ) - 理子さん» コメントありがとうございます＊あたたかいお言葉、丁寧に読ませていただきました。そのように言っていただいてとてもうれしいです。何度も読み返してくださっているなんて、恐縮です。今後のお話作りの励みになりました＊ありがとうございました！ (2016年1月23日 21時) (
レス) id: a5481c8374 (このIDを非表示/違反報告)
理子 - 今更でごめんなさい。気付かれないかもしれないですが、このお話大好きで何だか心が疲れたなって時に何回も読んで癒されています。キュンキュンして、良い意味でゾワゾワします、翔さんがかっこよくて。恋がしたくなります。こんな素敵な話をありがとうございます！ (2016年1月19日 2時) (レス) id: 76c69858b8 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - 朔さん» ありがとうございました、完結いたしました＊ついつい切なくするクセがあるので不安にさせてすみません（笑）きゅんきゅんをたくさんお届けできたようでよかったです！また次もがんばります＊ (2015年10月25日 21時) (レス) id: a5481c8374 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - さくさん» お返事遅くなりました、すみません( ´ ` )ありがとうございます！なんとか終えることができました！そんなにお話を愛してくださって恐縮です！足りない部分も足したい部分もたくさんあるんですが、そのように言っていただけてとても励みになりました＊ (2015年10月25日 21時) (レス) id: a5481c8374 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - 完結おめでとうございます！この日を待ってました！リアルな不安だったり、ちょっと甘酸っぱかったりで、イケメン翔さんに沢山キュンキュンさせていただきました//お疲れさまでございました(*^^*)チサと潤話も楽しみです♪ (2015年10月24日 6時) (レス) id: 29cb325351 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつめ
| 作成日時：2015年2月9日 0時
