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翔さんを観にきて、まだ30分くらいだけど。
すっかり気分は落ちてしまって。
あーあ。
別に、翔さんの特別な存在でもないのに。
自分よりも、明らかに翔さんと仲のいい女の人を見て、ずきん。
嫌いになるって決めたのに。
自分に飽きれて言葉も出ない。
帰ろう。
「A、本当に帰るの？」
「、うん」
翔さん、こっちに気づいてないよね。
ちら、と翔さんの方を見ると、まだ女の人と話してて、また少しずきん。
ごめんね、とチサに謝って先に帰ろうとしたところで。
とん、とすれ違いざまに人に肩が触れる。
「あ、ごめん」
「すいません、」
顔を上げると、輪郭のしっかりした濃い顔の男の人と目が合って。
潤くん、とチサがうれしそうに呼んでいるのを聞いて、この人がじゅんくんか、と心の中で自己解釈。
「どうしたの？」
「ちょっとトイレ行ってたら、お前が見えたから」
チサとじゅんくんが話してるのを聞いて、二人って仲いいんだなって。
雰囲気で感じる。
ふいに、じゅんくんがこっちを向いて。
「どう？翔さんは？」
「え、」
「ん？翔さん観にきたんじゃないの？」
「えっと、」
「もっと近くにいけばいいのに。呼んできてあげようか？」
「いえ、もう帰るんで」
そうなの、と不思議そうに言うじゅんくん。
そりゃそうよね、来たばかりだもん。
「遠慮したら取られちゃうかもよ、翔さん」
「え、」
言い当てられたみたいで、恥ずかしい。
突然のじゅんくんの言葉に、思わず下を向く。
あ、そうだ、差し入れ。
手元の差し入れが目に入る。
急に振られた翔さんの話題を避けたくて。
それに翔さんには、今日はもう会えないし。
じゅんくんに差し入れを差し出す。
「何これ？」
「差し入れ、です」
「翔さんのじゃないの？」
「もらってください」
「翔さんに渡しとこうか？」
ぜひ、と思ったけれど。
差し出した相手がじゅんくんなのに、やっぱり翔さんに渡して、なんて言えなくて。
ふるふる、と首を振った。
「そ、ありがと」
「こちらこそ、急にすみません」
チサにもう一度、ごめんね、と言って。
じゅんくんに会釈をしてから、フットサル場を出る。
一人で駅まで歩いてて、思う。
翔さん、あんなに笑うんだって。
ボディタッチされて、うれしそうだった。
私たちは、そんな関係まで達しない気がする。
気兼ねなく、付き合える友達関係までも。
ましてや、恋人なんて。
夢の、また夢。
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なつめ(プロフ) - 翔英優さん» はじめまして(^^)コメントありがとうございます＊大好きだなんて言っていただけて、とてもうれしいです(^^)優しいのといじわるなのと、たくさん詰め合わせながら書いています(^^)！きゅんきゅんだなんて、最高のほめ言葉です(^^)＊ (2014年9月21日 21時) (
レス) id: cb201f1e2e (このIDを非表示/違反報告)
翔英優 - 櫻井くんの優しさにキュンキュンします！ なつめさんが書く小説大好きです(о´∀`о) (2014年9月21日 19時) (レス) id: 9eb7effa93 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - はなさん» こんばんは(^^)きゅんきゅんの言葉が聞けて、とてもうれしいです(^^)！かっこいい翔さんをお届けできるようにがんばります＊* (2014年7月26日 22時) (レス) id: c097626a97 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - ゆりさん» なかなか進まないお話なのに、楽しみにしていただいてありがとうございます(^^)！ちょっぴり強引な翔さん、お楽しみにしていただければうれしいです＊ (2014年7月26日 22時) (レス) id: c097626a97 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - なつめさん、こんばんは(´∀｀*)毎日、更新の度にきゅんきゅんしてて楽しく読ませてもらってます♪また今回も翔さんがかっこいいですねヽ(；▽；)ノ次回更新がますます楽しみになりました♪ (2014年7月25日 22時) (レス) id: 8a0c578eb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつめ
| 作成日時：2014年6月5日 23時
