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羽の千切られた蝶の末路。3 ページ14

「…っ!?」


後ろを見ると、長い髪を編んだ、鎧を着た男がいた。




「しかも、その格好、遊女だろ?残ってて良かったぜ。
女は、だいたいいつも蛇骨が殺しちまうからな。」


そう言って、その男は、唇の端を持ち上げて笑いながら、私に向かって歩いてきた。

…蛇骨?
聞いたことがある、七人隊の中でも特に残酷で、狙われた男は生きてはいられないという、悪名高い男だ。
そして、こいつはそんな男のことを親しげに呼んでいる。…ということは、もしや…


「まさか…ぬし…」
「ん?ああ、自己紹介くらいしとくか。」



「俺は蛮骨。
七人隊の大将だ」
「っ…!」


嗚呼。
つくづく私は運に恵まれない。
せっかくあの鳥籠から抜け出したというのに、ここで終わってしまうとは。

七人隊の噂から考えて、きっと私は殺されるのだろう。
ましな思い出など無かったが、これまでのことが頭の中で巡る。所詮、走馬灯というものだろうか。





「さて…」

男…蛮骨は、手に持っていた巨大な剣も持ち上げた。
私は、覚悟を決めて目をそっと閉じる。
杏、わっちも、これからそちらへ……




「よっと。」

剣が、降り下ろされた音が聞こえた。







「…?」

だが、いつまでたっても、痛みは訪れない。
不思議に思って目を開けてみると、思っていたのとはまったく違う光景が広がっていた。



「なかなかいい体じゃねぇか」
「なっ…!」


足元に無惨に散らばる衣服。全裸になった私の体。
そして、自身の衣服も脱ぎ始める蛮骨。


なんという男だろう。
すぐ近くに炎が迫っているというのに、何をしようとしているのか。

案の定、蛮骨は私に跨がってきた。
もうすでに固く立ち上がった自信を、私の秘部に擦りつけてくる。



「なっ…何を考えていんす!?このような時に…!!」
「心配すんな。
俺が危なくないように、炎の調整はしてくれるはずだから、俺が満足するまではお前は死なねぇよ」



こいつは…わっちの話など聞いてもいない。
わっちの命など…こいつには虫けら同然なんでありんしょう…


私はまた自分の命を諦め、抵抗するのをやめた。

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光華(プロフ) - 銀魂の土方十四郎で激裏お願いしても良いですか? (2019年11月24日 21時) (レス) id: 9f1b40bb10 (このIDを非表示/違反報告)
ノワブラ-α(プロフ) - 幽遊白書の幽助の激裏お願いしますね (2018年9月1日 14時) (レス) id: cf6ea17fd6 (このIDを非表示/違反報告)
サーシャ - 智美さん» 完成しました! お待たせして申し訳ありません…犬夜叉、るーみっくは大好きです!! (2018年6月3日 17時) (レス) id: 2ec897ff99 (このIDを非表示/違反報告)
nebula - 調べたらすぐでます〜 (2018年2月6日 2時) (レス) id: 4fd0305776 (このIDを非表示/違反報告)
nebula - あ、言い忘れていましたが妖怪です (2018年2月6日 2時) (レス) id: 4fd0305776 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サーシャ | 作成日時:2017年1月22日 10時

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