検索窓
今日:22 hit、昨日:3 hit、合計:47,179 hit

…好きだよ? 2 ページ11

「リン…」

ミクは、リンの頬にそっと唇を寄せた。
柔らかい頬の感触が唇ごしに伝わってくる。

…ここまではいつも通り。
リンも、目を伏せて受け入れる。
ミクの吐息や体温が離れていくのに、いつも通りの、少しの名残惜しさを感じて、目を開けようとした。

…いつもと同じだったのは、ここまでだった。


「んっ…」

また、もう片方の頬に口付けられた。
そして、耳の辺りにも。

驚いて、密かな吐息と共に、甘い声が少しだけ漏れ出てしまう。


「ミク…?」
「リン…嫌かな?」

ミクも恥ずかしいのだろう、顔を赤くしている。
そして、対するリンも、それ以上に顔を赤くしたまま、ゆっくりと首を横に振った。

「嫌…じゃ、ないよ」
「そっか…」


また、ミクはリンの至るところに口付ける。
額に、瞼に、鼻に、耳に、首筋に、鎖骨に。
…跡はつけない。VOCALOIDであるリンの体は、曲がりなりにも“売り物”だから。
…その代わり、リンの心に自分を刻み込むように。


「リン、いい?」

顎の辺りに手を添えて、ミクはリンに聞く。
リンが頷いたのを確認して、ミクはリンの唇に自身の唇を寄せた。


「…ん」

唇の間から溢れる吐息。
それさえ絡めとるように、逃がさないと欲するように、更に深く口付ける。


「ん…ふ、んむぅ…」

知らない感触。
よくわからない、ゾクゾクするものが
背筋をかけあがっていく。

よくわからないものを追い求め、熱が体に溜まるような感覚を感じはじめた頃。


「ミク〜リン〜そろそろあがって〜」

MEIKOのそんな声が浴室に響いた。


恥ずかしさに顔を真っ赤にして慌てながらザッとお湯を浴びる。

浴室から出た瞬間に、最後にミクはリンにキスをした。
この続きはまた今度、という気持ちを込めて。

羽の千切られた蝶の末路。 1 【犬夜叉】→←…好きだよ? 1 【VOCALOID】 ※GL



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
17人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

光華(プロフ) - 銀魂の土方十四郎で激裏お願いしても良いですか? (2019年11月24日 21時) (レス) id: 9f1b40bb10 (このIDを非表示/違反報告)
ノワブラ-α(プロフ) - 幽遊白書の幽助の激裏お願いしますね (2018年9月1日 14時) (レス) id: cf6ea17fd6 (このIDを非表示/違反報告)
サーシャ - 智美さん» 完成しました! お待たせして申し訳ありません…犬夜叉、るーみっくは大好きです!! (2018年6月3日 17時) (レス) id: 2ec897ff99 (このIDを非表示/違反報告)
nebula - 調べたらすぐでます〜 (2018年2月6日 2時) (レス) id: 4fd0305776 (このIDを非表示/違反報告)
nebula - あ、言い忘れていましたが妖怪です (2018年2月6日 2時) (レス) id: 4fd0305776 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:サーシャ | 作成日時:2017年1月22日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。