残念なガキ(１) ページ10
今日は、昨日よりも早く起きれた。
というのも一昨日アタリとゲームしてたんだ。
しかも、徹夜で。
だから、全く寝ていなかった。
目覚まし時計を覗くと、午前５時。
うん。ベストタイミングだ。
そう思いながら、私はベッドから降りる。
隣にサーティーンが珍しく寝ていなかった。
珍しすぎるな、まったく。
今日は、雨でも降るんじゃないか。
そう言いながら、部屋から出ようとした。
が、その瞬間。
何かを思い出したかのようにベッドに戻る。
私の隣には、アイツではない誰かが寝ていたのだ。
そう、誰かだ。
私は、息を呑んだ。
サーティーン以外の誰か……
恐る恐る毛布を剥がす。
私は、目を見開いた。
サーティーンなのだ。
いや、サーティーンはサーティーンでもサーティーンじゃない。
ん？混乱してるな。
まず、毛布を剥がして一番に視界に映ったのは、私の昔の記憶の中の餓鬼。
そう。幼いサーティーンなんだよ！
「むにゃ……ぁ」
……ダメだ、ギャップが。
(気持ち悪ィ……)
本音をさらっと読者に洩らしてしまうほどだ。
さて、と。
「おい、サーティーン。朝だ、起きろ」
餓鬼を見ると餓鬼との接し方で話してしまう。
サーティーン、恋人なのにな。
「ん？師匠……？ここはどこなんだ？」
まさか……いや、そのまさか、か？
「昨日は、何をしたか覚えてるか？」
私をじっと見てから、あの笑みで答えてきた。
「師匠とえっろぉーいこ＿＿」
ごつんｯ、と額をづついた。
そんな茶番に付き合ってる余裕も暇もない。
もしかしたらと、サーティーンに問う。
「…真面目に聞いてるんだ。サーティーン、お前昨日は、一日中何処で何をしてたんだ？」
もう一度問うと、予想通りの反応。
「はぁ？昨日は、朝から夕方までＡランク任務の研修だっただろ？師匠、疲れてんのか？」
やはりだ……
やはり、身体も記憶も若返っている。
このあと、すぐにvoidollに知らせた。
どうやらちょっとしたバグらしい。
前例が無いため、少しばかり直るのに時間が掛かるらしい。
まぁ、仕方がないだろう。
「…師匠、俺腹へったよ」
素直に私に言うサーティーン。
少し薄気味悪いな。
だが、素直な奴は好きだ。
ずっとこのままで居て欲しいぐらいだ。
「あぁ、今日は何が食べたい？特別に好きなもん作ってやる」
ほんとか！？
そうやって明るい顔いっぱいで喜ぶ彼。
本当に子供に戻ったんだな。
何故か少しだけ寂しい気がした。
のは、多分気のせいかもしれない。
否、きっとそうだ。
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椿＠コンパス民(プロフ) - ありがとうございます！！見てくださって感想まで…本当にありがとうございます！！ (2020年4月19日 23時) (
レス) id: 36365ee645 (このIDを非表示/違反報告)
無花果(アル,スト,刀剣,第五,ヒプ好き,��)(プロフ) - 続編まで続いていらっしゃいましたので此方に書かせていただきます…どういう出会いがあったのか、どういう理由で人物が行動を起こしたのか等が本当に分かりやすくてとても好きです…!!更新頑張ってください、応援しています!!参加ありがとうございました!! (2020年4月18日 19時) (レス) id: 0e478908d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆しゃくしゃしゃん☆ | 作成日時：2020年4月15日 15時
