死神の病【StoryEnd】 ページ6
「彼奴は、昔とは変わりないか？」
変わってる。背も声も何もかも。
全てが変わっている。
知っているのに、知らない死神。
立派な姿に変わってる。
「いや、変わっている……」
「ならば、A。それが答えだ」
分かってるんだ。でも、分からない。
こんな自分が恐くて、嫌いで……
だって、逃げてるのかもしれないから。
このまま、なかったことに。
この私がしてしまいそうだから。
「……」
「師匠としてでなく、恋仲として見てやれ」
ﾋﾟｷﾝｯ……まるで、目の前の硝子が割れるように。
私は、軍人に気づかされてしまった。
あぁ、そうだ。そうだった。
私は、忠臣に礼を言い、部屋を出た。
「私は、アイツの師匠じゃない。アイツは、私の弟子でもない。アイツは、アイツは……！！」
私の唯一の男なんだ……！！！
今更、思い出した。
堕天使してからのアイツ。
臆病なのに、生意気で憎たらしくって。
でも、アイツはそれだけじゃなかった。
ただの憎たらしい奴じゃなかった。
帰ったら、アイツは待ってた。
いつも私を待ってた。
上級班の長い長い任務を朝まで。
アイツは、昔っから変わってない。
私には、勿体無いほどの＿＿
私は、息を調えずにドアを開けた。
そこには、驚いた顔のサーティーンがいた。
「ごめん。ただいま……」
床がフローリングで冷たいのか、ベッドから落ちたのか、リビングで横になっていた。
サーティーンは、私を見て驚いていた。
ゆっくりと近付こうとしたが、それは無理なことだった。
「サーティーン、ごめん私」
言葉を遮られ、キツく抱き締めてきた。
「俺を、独りに、すんな……寂しいだろーが……」
落ち着いた声だったが、震えていた。
身体も少し熱かった。
私、何勝手に飛び出してたんだろう。
「ごめ、ん……また、独りにするとこだった。ごめんな……サーティーン」
私は、途切れ途切れで謝った。
久々に泣いてしまった。
「ん……別に良いぜ。Aが帰ってきてくれりゃあ、俺チャン満足」
だから泣くな。
そう彼は言った。
甘えてんのは、私の方だな。
「サーティーン、ありがとう」
アイツが寝てから、私はこっそり隣で寝た。
大好きな大好きな、死神の隣で＿＿
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椿＠コンパス民(プロフ) - ありがとうございます！！見てくださって感想まで…本当にありがとうございます！！ (2020年4月19日 23時) (
レス) id: 36365ee645 (このIDを非表示/違反報告)
無花果(アル,スト,刀剣,第五,ヒプ好き,��)(プロフ) - 続編まで続いていらっしゃいましたので此方に書かせていただきます…どういう出会いがあったのか、どういう理由で人物が行動を起こしたのか等が本当に分かりやすくてとても好きです…!!更新頑張ってください、応援しています!!参加ありがとうございました!! (2020年4月18日 19時) (レス) id: 0e478908d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆しゃくしゃしゃん☆ | 作成日時：2020年4月15日 15時
