死神の病【StoryTwo】 ページ5
部屋を出てから足を向けて行く場所。
桜華忠臣の自室だ。
「忠臣、部屋に入る。良いか？」
少ししてから、眠たそうな声で返事が来た。
「あぁ、構わん。ちと部屋は汚いが、それでも気にせぬなら」
私は、迷わずドアを開け部屋に入った。
洋室と和室に別れている部屋だった。
汚ならしいなど嘘だな。
「今、茶を淹れる。座っておれ」
そういった忠臣の服は、あのトーキョー要ってきましたのダサいTシャツ。
寝ていたのか？悪いことをしたな……
そう思ううちに、お茶が目の前にきた。
「我のもとに来るなど、Aにしては、随分と珍しい。……あの
口に茶を含み、頷いた。
訳を話すと、忠臣はケラケラと笑い出した。
まったく、こっちの状況を理解しているのか。
ふんっ……とそっぽ向くと謝ってきた。
「まぁそう怒るなよ、A。お前の言い分が分からんでもない。が、我も一つ思い出したわ」
そういうと、一枚の飾ってある写真を指差した。
写真に写っていたのは、忠臣と……
「グス、タフか？あれは……」
そこには、幼い子供のグスタフもいた。
今とは違い、忠臣よりも背丈は小さく、今よりもっとブスくれた顔をしていた。
「彼奴は、昔から無愛想でな。我と出逢ってまもない頃、酷く苦労させられた。仕事中というのに泣きついてくるわ、我の妖剣を振り回して遊ぶわ。きつく叱れば、月夜叉が彼奴を庇いおってな……あの頃は、我とて頭を抱えていた」
初耳過ぎて、暫く口が閉じなかった。
あの落ち着いたグスタフがそうだったなんて、思いもしなかった。
「でもだからと言って、サーティーンは……」
またむしゃくしゃしてきた。
忠臣は、それでも話を続けた。
「彼奴は、お前にしか寄り添わぬからな。それゆえ、辛いときはお前一人に頼るしか他ない。グスタフは、我とって良き戦友、友情あれど我の子のように思えるとこすらある」
だが、と弁解の言葉を出す。
「我らとは違うのは、これからであろうな。彼奴とAは、想いを伝えあった仲。それが故、キツく何かを遮断することなどせずに、互いに許し合い寄り添わねばならぬよ。」
意味が分からない。
いや、分かってる。でも……
「彼奴は、昔とは変わりないか？」
「いや、変わっている……」
「ならば、A。それが答えだ」
「……」
「師匠としてでなく、恋仲として見てやれ」
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椿＠コンパス民(プロフ) - ありがとうございます！！見てくださって感想まで…本当にありがとうございます！！ (2020年4月19日 23時) (
レス) id: 36365ee645 (このIDを非表示/違反報告)
無花果(アル,スト,刀剣,第五,ヒプ好き,��)(プロフ) - 続編まで続いていらっしゃいましたので此方に書かせていただきます…どういう出会いがあったのか、どういう理由で人物が行動を起こしたのか等が本当に分かりやすくてとても好きです…!!更新頑張ってください、応援しています!!参加ありがとうございました!! (2020年4月18日 19時) (レス) id: 0e478908d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆しゃくしゃしゃん☆ | 作成日時：2020年4月15日 15時
