嫌な予感だ。#4 ページ23
「(ほう…あれが奴の能力か？なかなかに面白い)」
忠臣の偽物は、私を見て関心していた。
こんな状況下でも奴は好奇心に駆られている。
欲に忠実なのは、もはや獣以下と言えるだろう。
「……して、どうやってその鎌で我を殺め、彼奴を救うのだ？無論興味深い事だが…貴様が何をしようと無駄足掻きぞ小童」
私の生業は、死神。
そう、魂を扱う神だ。
そんな私は、死神は死神でもマジリモノだった。
しかし、そんな私だからこそできる芸当がある。
鎌を忠臣の偽物に構えるフリをする。
目の前の忠臣の偽物は、余裕を見せていた。
アホはどっちか、私が教えてやろう。
私は大声で叫んだ。
「"JACK"」
遠い昔、父が私に教えてくれた話がある。
『魂というものを理解していてもどうにもならん時がある。死神の仕事というのはそれを当たり前とする。Aよ、いいことを二つこれから教える。よく聞きなさい＿＿』
＿＿1つは、魂が上位と下位に分かれているということ。
上位になればなるほど扱いは難しいのだ。
それなりの地位の魂は言うことを聞かない。
これは天界でも同じ仕組みだよ。
そして、2つ目は＿＿＿
【死神は、それを地位関係なく支配できること】
それの名を天界の神々は恐れを含めてこう呼んだ。
【
「な…んだ……？貴様…何を……し…＿＿」
化け物の動きが止まった。
化け物でも魂はある。
元々、悪霊など、こういうものは念の集まりだ。
しかし、忠臣の場合は違った。
かつて消滅しきろうとしていた1つの魂の意志を感じた。
魂ならばこの技は通用する。父が言っていた。
そして、それを忠臣本人に使ったのだ。
化け物は、忠臣を媒体として活動できるようだった。
だからこそ、忠臣本体を殺めれば奴は死ぬし、奴も私がそれを出来ないと思っていたから余裕を見せていた。
だが、それは甘かった。
人の体とは、魂があってこそ成り立つものだ。
つまり、体の源である、魂を奪ってしまえば媒体としては機能しなくなるのだ。
化け物の魂自体は消滅しないが引き剥がすことが可能だ。
化け物の気配が消えてから忠臣が目を覚ました。
「は……完全に油断しておったわ」
飛び起きてそうそうその言葉を発した。
と、思うといきなり笑い始めたのだ。
「な、何がおかしい？！大変だったんだぞこっちは！！」
それでも笑い続ける忠臣。
そうかまだ化け物だったんだな。
今すぐこの鎌で仕留めないとな。
忠臣はよせよせと笑っていた。
私も釣られて笑っていた。
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椿＠コンパス民(プロフ) - ありがとうございます！！見てくださって感想まで…本当にありがとうございます！！ (2020年4月19日 23時) (
レス) id: 36365ee645 (このIDを非表示/違反報告)
無花果(アル,スト,刀剣,第五,ヒプ好き,��)(プロフ) - 続編まで続いていらっしゃいましたので此方に書かせていただきます…どういう出会いがあったのか、どういう理由で人物が行動を起こしたのか等が本当に分かりやすくてとても好きです…!!更新頑張ってください、応援しています!!参加ありがとうございました!! (2020年4月18日 19時) (レス) id: 0e478908d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆しゃくしゃしゃん☆ | 作成日時：2020年4月15日 15時
