嫌な予感だ。#2 ページ21
そして、あの言葉がやってくる。
どうして…
「どうしてこうなるんだよ！！！」
とりあえずで、忠臣の動きを封じている。
互いの血の混ざった臭いがそこら一辺を漂う。
鎖こそ頑丈だが、これも時間の問題。
Voidollを呼ぶにも動けない。
「…忠臣。おい、聞こえているか？否＿＿」
忠臣の中のモノよ。
そう口にした瞬間、別次元に飛ばされた。
否、もっと正確に言えば忠臣の精神の中、領域内だ。
そして、甲高い声が響き渡る。
「ハッハッハッハッ…ｸｸｯ……そうか、貴様か」
その声の発する方に目をやる。
するとそこには忠臣と瓜二つの化け物が立っていた。
皮肉か、忠臣は隣に横たわって眠っていた。
いつでも殺れるということか。
「何、そう案ずるでない。我はいきなり貴様をとって食ったりなぞせんわ。今はな…」
どうやらそいつは、かなりの上機嫌らしい。
表に出られたことが1番の機嫌の良さの源か。
「まだ睨んでおるのか小童よ。否、貴様も混ざり者か」
ピクリと私の耳が反応する。
今、なんと言った？混ざり者？私が？
「はっ…笑わせるな瓜二つ。てめぇとは違う」
目の前にいるその忠臣の偽物は、少々気味が悪い。
姿は瓜二つであれど、中身から滲み出るモノは毒々しい。
コイツはやばい。普通じゃない。
と、そう私の本能が語っている。
「何？違うだと？笑わせるでない世界の脅威よ。貴様は、その力ひとつで天界も死海にできようが」
何をほざいて＿＿
油断した隙を狙って私の目の前に詰めてきた。
1歩でも動けば死ぬ。そう覚った。
「Aよ、貴様は貴様の力を軽んじておる。それでは宝の持ち腐れぞ」
「何を…言っている……のか分からないな」
本当は自分自身気付いていた。
……だっておかしいだろ？
引き取られた時代のほうが圧倒的に長いのに、父親との記憶の方が多いんだ。
それに、この私に流れる得体の知れない血。
明らかに、コイツと私は同じ匂いがするんだ。
「貴様、我の子を孕まんか？」
ゾッとする言葉を耳元で呟かれた。
「貴様との子ならばそれなりの力を植え付けられよう？」
正気なわけない。震えているのが私の中で分かる。
「まだ、抗うのか？Aよ＿＿」
「動くな。それ以上近付けばその首ごと切り落とす」
我に返る私に唖然とした忠臣の偽物。
途端に笑い始めた。それはもう悪魔と言える。
「たわけが。貴様には、出来ぬ事よ。分かっておるのであろう？この体が我のものでは無いことぐらい」
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椿＠コンパス民(プロフ) - ありがとうございます！！見てくださって感想まで…本当にありがとうございます！！ (2020年4月19日 23時) (
レス) id: 36365ee645 (このIDを非表示/違反報告)
無花果(アル,スト,刀剣,第五,ヒプ好き,��)(プロフ) - 続編まで続いていらっしゃいましたので此方に書かせていただきます…どういう出会いがあったのか、どういう理由で人物が行動を起こしたのか等が本当に分かりやすくてとても好きです…!!更新頑張ってください、応援しています!!参加ありがとうございました!! (2020年4月18日 19時) (レス) id: 0e478908d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆しゃくしゃしゃん☆ | 作成日時：2020年4月15日 15時
