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帰るにも帰れない ページ7

「だーかーらー!何度言えば分かるの!?」
この世界から出られなくなった。
それをvoidollというロボットから、先ほど伝えられたので、父にテレパシーを送っていた。
私たち死神は、世界中の魂を狩る。
故に、私たちはいつも連絡をとれる状況でなければならない。
そこで、世の理が生み出した能力(ちから)を利用しているのだ。
が、それは互いに血縁関係でなくば、成立はしない。私の場合は、その狭間。説明が難しいところである。
というのも、私は純粋な死神として生まれたのではないのだ。

父は、死神。
母は、それに相反した性質を持つ女神なのだ。
その為、他の死神と違い力が薄く、いつでも会話ができる訳ではないのである。今回もやっとのことでさっき繋がった。

一時期は、天界で引き取られたが……
私の記憶のほぼ全ては、父のもとで過ごしたものが多い。理由は、父も教えてくれなかった。

『A……今、何__、居__だ?』
どうやら、もう時間切れらしい。
途切れ途切れにしか声が聞こえない。
『な_べく__く還__』
ブツッ……と、そこで会話が完全に消えた。
父は、サーティーンと私、両方を心配してくれているようだった。
それどころか、
『こちらでも、何か出来ないだろうか……』
などと、必死になってくれていた。
死神でも、なんて良い父親なのだろう。
が、そんな事をいっている場合ではない。
いち早くここを出なければ。


「だが、どうやって……」
やはり、分からない。
恐らくは、暫く帰ることは難しいだろう。
ここの生活に慣れつつも、帰る手段を考えるべきかもしれないな。

そう思った時、voidollがやって来た。
「オ知ラセシマス。バグ修正ニハ時間ガ非常ニ掛カリソウデス……」

「なら、気長に待つ。それでもいいか?」

「ハイ。デスガ、一ツダケオ願イガアリマス」

「なんだ?」

「バグ修正時ニ共ニ貴女ガ消失シナイヨウニ、仮トシテデモ良イノデ、ヒーローニナッテモライマス」

ヒーロー……?
サーティーンと同じような?
一体、何故……?

時と消失→←弟子は何故か遠慮しがち



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作者名:☆しゃくしゃしゃん☆ | 作成日時:2020年3月27日 2時

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