死神の師匠が来た (ページ1)

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《彼女の仕事》ページ1

夢を視たんだ。
それは、現実にあった過去の話。
遠い遠い昔話の夢だ＿＿

仝仝仝仝仝仝仝仝仝仝仝仝仝仝仝仝仝仝仝仝仝

死神の仕事。
それは、善悪とは何一つ無縁なき生業である。
だが、それに対して正しい知識を持っていない人間が多すぎる為、世の中では極悪人扱いだ。
…実際は違う。
魂を狩り、それを当然のように喰う。
そんなことはない。
確かに魂を喰らうのは喰らう。
が、その全ては生前に罪を犯した者の魂だ。
無論、天上界の神が生み出した失敗作の魂も。
私らは、上司から指示を受け、世に要らぬ罪人を徹底的に殺め、浄化しているのだ。
ただし、そんな仕事に同情は禁物。

神の手違いで短い死を遂げた者。

有罪と疑われ殺された罪無き人間。

現実に追い詰められ自ら命絶つ者。

仕事の中でよくあるケースだ。

だが、それに同情しても意味がない。
所詮は、人間の中での醜い争い。
それに口出しするのはマニュアルに違反する。

だから、私は父のいう通りにしている。
人間にも神にも感傷されないように、と。
その前に、感傷しても得しないのだ。

それは、私も分かっているんだ。
こっちもだてに、こんな仕事はやってない。