ひとりということ あなたside ページ17
A「ん〜〜っ！！」
ベッドから起き上がって、思いっきり伸びる。
オッパのいない朝も明日で終わり。
私はカーテンを思いっきり開けた。
すると、お日さまがキラキラと輝いていた。
A「久しぶりにお散歩でも行こうかな。」
私は支度をして、ひとり外に出た。
A「もう夏だな〜。」
大きくなり始めたお腹をさすりながら、ゆっくりと歩く。
A「…あ、帰りにハナのお店に寄ろうっと！」
何を買おう。
そういえば、オッパの好きな花って何だろう。
そんなことを考えながら横断歩道で立ち止まっていた。
すると、
「あの〜〜！」
？
振り返ると、そこには見知らぬ男の人が立っていた。
「ちょっといいですか〜？」
A「…えっ」
「お姉さんの後ろ姿がとても綺麗で〜！…ここで働きませんか？」
男の人は私に名刺を差し出した。
「変なお店じゃないですよ！ただちょこっとみんなでお酒を飲んだりドレスを着るだけ！似合うと思うよ〜＾＾」
…
A「…興味ないので」
私はそう答えて、
信号が青になったと同時に歩き出そうとした。
その時。
――ガシッ。
「少しだけで良いからさー」
腕を掴まれた私は
A「やめてっ…！！」
咄嗟に叫んでいた。
オッパ…
オッパ…助けて…
あの時のことを思い出して、
震えが止まらなくなった。
A「…ッパ……オッパ…」
「あっ、ちょっと〜！！」
私は必死で逃げた。
オッパ。オッパ。
そう心のなかで何度も叫びながら。
ハナ「いらっしゃいませ！…って、A？」
A「……ッハァ…ハァ……」
ハナ「どうしたの？！A！」
助けて…
私はそのまま、その場に座り込んだ。
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作者名：しろくま | 作成日時：2017年1月1日 22時
