Orange Lily___ 5

＊ ページ13

《cn side》


皆が見つめていた先には、

粉々に割られたビンと、
散らばっている茶色い液体。


　


　
　



山「なんだよ…これ。」

　




　



薮「俺と光が朝来たときには
既に、こうなっていた。」


　



　



え？

誰かが、
この僕たちの部室に入って
ビンを割ったの？


　


　



怖い怖い怖い怖い。

なんで？

　



　
　




顧問から荷物が届いてることを
知ってる人なんて
僕たちしかいないじゃん。

　

　



基本、
僕たちしか
この部室の鍵、持ってないじゃん。



　
　



僕たちしか、
このビンを割ることが出来ないじゃん。

　


　




　

僕は、
少し遠ざかって皆を見渡す。


　



　
みんな、
焦ってはいるけど

今のところ
怪しい動きをしている奴はいない…。

　


　

　




一体、

犯人は誰なの？！

　





　


　
有「おーい、知念。

すっげぇ、怖い顔してんぞ。」


　

　





気がつけば、
目の前には大貴の顔。


まん丸な、キレイな瞳で
見つめられていた。


　



自然と、
心が浄化されていくような…。


　



　



有「せっかくの可愛い顔が、
台無しだぞ？」

　



　


　


ニコッと僕のほっぺを
つねってくる。

　


　


少しは、冷静になれた。

ありがと、大貴。


　



　



だけど、

僕はもう、
皆のことを疑いの目でしか見れない。


　

　




　

　



だって、
この中にいるんじゃないの？

　



　



　
　





あたかも被害者面して
平静を装って過ごしている


犯人が。

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