Orange Lily___ 3

＊ ページ39

《hk side》

「ねぇ〜俺らって、結局

みんなLilyに
なんらかの関係持ってたんだね。」


　




俺と薮は、
バスの爆破事故で家族を失った。


裕翔と圭人は、
内部告発をしようとした父親が殺された。


そして、高木は
人身売買を手伝わされた兄が刑務所行きになった。



　



中「苦しみは、皆で分かち合おう！
もちろん、幸せも！！」
　



　




そうだ、
今の俺達にはハウスの仲間がいる。

だいぶ、
気が楽になったんだよ、本当に。



　




岡「でもさ、日本も落ちぶれたよね。

こんな邪悪な組織をほったらかしとくなんて。」



　




「ほんとにな。

百合製薬がないと、日本は終わるっていうくらい大きな組織なんだろうけど。


さすがに、表と裏で顔が違いすぎるだろ。」



　


　


Lilyのトップであろう、
クロユリを仕留めないと

この悪夢は終わらないだろう。



　



中「クロユリって、
百合製薬の社長ではないの？」




　
　


高「調べたんだけど、
百合製薬の社長は全く別人だった。

まぁただの
名目上の社長らしい。」




　



あー、とりあえず形だけの社長か。
じゃあ、
実際は権力は何もない。



　


本当に、
組織を動かしているやつは、

『クロユリ』ってやつだろう……。








薮「…なぁ、

１つ気になることがあるんだ。」



　


　




さっきから口数が少なかった薮が
眉間にシワを寄せながら話し始めた。






　



　





薮「俺ら、
ハウスのメンバーの半分以上が、

Lilyに恨みを持ってるってことだよな。」

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