Orange Lily___ 3

＊ ページ27

《yb side》

Lilyは、
本当に多くの人の人生を

狂わせている。

　



俺も、光も、
裕翔も、圭人も、

そして、雄也も。



　



　


少しはおさまっていた怒りが
またこみあげてくる。




　



　


高「まぁ、今まで
内緒にしてて悪かったけど、

たまにハウスの活動を休んでたのは、
兄さんに会いに行ってたからなんだ。」

　


　





雄也が、
少し自嘲するように言う。


　


　


高「犯罪者の家族なんだよ、俺。

しかも、
俺が兄さんに負担かけたから、
犯罪者になったようなもんだよ。」





　




雄也が、
つらつらと言葉を発していく。

　

そんな、
悲しいこと言わないで欲しい。

　


でも止まらない。




　


高「嫌でしょ？
犯罪者の家族と、友達だなんて。」





　


岡「やめてよ。」




　



高「俺、
もう皆と一緒にいるのやめる。」




　




山「は？何言ってんの。」









高「俺は、もうみんなといれない。」






　


伊「そんなことないって！」






　



高「今まで会ってきた奴、
みんな、俺の過去を知った途端、

離れてくんだ。」





　



八「俺たちは違うから。」






　



高「嬉しいけど、
俺はもう、怖くて…！」







　


中「雄也の気持ち、わかるよ。」




　





高「同情なんて、いらねぇから！」





　



「俺らの話も、

聞いて受け入れてくれじゃん、雄也。」




　




高「それとこれとは、別。」







　


知「僕たちのこと、信頼して
話してくれたんじゃないの。」





　
　



高「そのつもりだったけど…！

今まで、信じてた友達とか、親戚とか
全員に裏切られてきたんだよ！」




　




高「面会に言っても、
魂の抜け殻みたいになって、
夢も希望もない兄さん。


そんな、兄さんを
早く表の世界に連れ出して、
元気にさせたい！


けど、
それを相談できる相手は
俺の周りから消えたんだよ。



受け入れてくれる人は
誰もいなかったんだよ！」

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