Orange Lily___ 3

＊ ページ12

《cn side》

今日は、すこぶる僕の調子が良い。


でも、涼介の調子が悪い。



　


「涼介！エイム、がばがばなんだけど！」




　



山「わりぃ！」





　


…そう。

帰宅したら、
高頻度で僕らはオンラインでゲーム。



いつもは、大貴もいるんだけど

今日は、
まだゲームを起動させていないみたいだ。



　



「そーいえば、大貴は〜？」





　


山「しーらね。なんか、

帰るとき、いのちゃんと話してたから、
２人で遊んでんじゃね？」




　



珍しい。

涼介と大貴は、昔から仲が良いみたいで。

僕が間に入れないくらい、
２人だけの空間というものが

いつもそこにあった。

　


　



なんか、２人には

お互いに強く求め合っている
というような

執着心？に近いモノを感じていた。


　


　



だけど、

それをいとも簡単に
引き剥がすなんて


伊野尾慧、強い。





　



ピコン！




　


スマホの画面が光るのがわかる。

LINEの通知だ。







『こんな状態だけど、
明日びっくりしないでねぇん！』



ハウスのぐるちゃに、いのちゃんからのメッセージ。



そして、
直後に送られてきた１枚の写真。






「へぇ、この３人が絡むのはめずらしんじゃない？」






そこには、
笑顔で仲良く肩なんか組んじゃっている

いのちゃん、大貴、

そして雄也。







でも、
雄也だけ体がボロボロで、絆創膏とか湿布がたくさん。


何があったんだろ。




　




山「３人で会ってたのか…」



　



なんて、少し安堵したような声をもらす涼介。






ふふっ。
いのちゃんと大貴が
二人きりで遊んでるのかもしれないってことが、
少し嫌だったんだね。




　



山「さぁ、知念。

ゲームはここからだ！
まだまだやるぞぉ！」




　


そう言って、
さっきまでとは打って変わって

的確なエイムや華麗な必殺技を、
繰り広げる涼介。






　


こいつ
わかりやすすぎる。

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