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全日本ユース強化合宿最終日。
大学受験の下見と称してわざわざ東京まで迎えに来る姉は本当に凄いと思う。だが、それに喜びを感じる自分も居るのだからお互いさまといったところだ。
仲良くなった選手たちに挨拶をして出口へ。
そして見えてきた姉は両手に紙袋といった姿。
俺を見つけると満面の笑みで駆け寄ってくる。
「侑くん、久しぶりやねぇ！」
「なに、寂しかったん？」
「当たり前やわ。おかえり」
「ただいま。……にしてもえらい荷物やな。買いすぎとちゃう？」
「え〜やって色んなひとにあげよ思ってんもん」
これがパパママ用でな、とはしゃぐ姉が可愛い。
東京での買い物が姉の息抜きになったのなら俺としても満足である。
お土産の山を預かるとかなりの重さ。
姉にこれ以上持たせるのは危うい。
さて帰ろうと思った時、先ほど別れた者に声を掛けられた。
「宮さんまだ居たんすね」
「おい影山っ、絶対邪魔しちゃダメなとこだろ……！」
「そうなのか？」
「あ、もしかしてユース合宿で一緒やったひと？侑くんもお友達出来たんやねぇ」
なんや、俺は幼稚園児かなんかか。
それとも俺には友達が居ないと思っているのかこのひとは。
飛雄くんと一緒に居た子ははやく帰らないといけないからと先に行ってしまった。その際に、一緒に駅まで行って欲しいと残して。
残された飛雄くんは姉をやたらと見ていた。もうガン見だ。
「宮さんの彼女さんですか」
「ううん。私、宮A。この子のお姉ちゃんやねん」
「あ、烏野高校1年、影山飛雄です」
「烏野、からすの……あ、宮城んとこか。今年も白鳥沢やろうなぁ思ってたから驚いたんよ。春高頑張ってな」
「ウス、頑張ります。……あの、宮さん」
「ん？どっちやろか」
「お姉さんのほうです」
「Aでええよ」
「Aさん」
俺が今見ている光景は何なのだろう。
ユースで仲良くなった飛雄くんと姉ちゃんが楽しそうに談話しているこれは。
飛雄くんは口下手だが、姉のコミュニケーション力が高い故難無く会話している。
「なんか、Aさんキラキラしてるんですけどなんでですか」
「キラキラ……？」
「あと胸が締め付けられます。病気でしょうか」
「ちょ、飛雄くん待ていっ!!」
え、なんやこの子。一目惚れか？
姉ちゃんに一目惚れしたのか？
それに気付いてない本人も、言われている姉ちゃんもポンコツなのか？
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宮瀬(プロフ) - 非常にすきです (3月14日 7時) (
レス) @page41 id: 1103f6dc65 (このIDを非表示/違反報告)
aikarino(プロフ) - すてき (9月20日 0時) (レス) @page41 id: 6a0c38d02f (このIDを非表示/違反報告)
トマトまと(プロフ) - 素敵な姉弟愛の物語で、とても感動しました。お姉さんもツインズも、お互いのことが大切なのがひしひしと伝わってきて、泣きそうになりました。色々な愛の形をこの作品で感じられて、胸が温かくなりました。素敵な作品を読ませていただき、ありがとうございました！ (9月17日 23時) (レス) @page42 id: 1d9d2ab89b (このIDを非表示/違反報告)
えるるるる(プロフ) - めちゃくちゃ読みやすい…！綺麗なお話だ…すごくすき… (2022年6月23日 20時) (レス) @page42 id: 80c508f955 (このIDを非表示/違反報告)
すー - フィクションなのは分かってるんですけど侑くんの言葉の一つ一つやいろんなシーンに感動して泣いてます…。素敵な作品ありがとうございます…！ホントにずっと涙が止まりません…。深夜にボロボロ泣いてる私って…笑これからも頑張ってください！ (2021年7月29日 1時) (レス) id: 4912493c11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：13.m | 作成日時：2020年4月16日 10時
