日常 ページ6
(監督)
「だよねー、そんな音してたもんなぁ」
更衣室で着替えながら、アプリで雨雲レーダーをみる。
いま、この地点は赤色が通り過ぎている。要は豪雨だ。
朝はそんな天気予報してなかったし、もちろん傘なんて持ち合わせていない。さて、どうするか。
室内練習場に寄れば誰かはいるだろうが、誰かに借りて帰るのも、自主練中に話しかける事になり、申し訳ない。
とりあえず、扉を開けてみる。はい、無理。ここは滝か?あたりを見まわすも、もちろん誰も居ない。もう、心を決めるしか無いか。深呼吸をして
「よし、よーいドン」
足を踏み出そうとした時、雨が止む。いや、正確に言えば、わたしの所だけ。
「それは無理だろう」
「監督」
「名前を呼んだが、雨の音で聞こえてないみたいだったからな」
相変わらず、傘に当たる雨の音で聞こえづらいが、なんとか聞き取れる
「すみません。全く聞こえませんでした」
「だろうな。傘もないんだろう。俺も今から帰る所だから送る」
「え、いいんですか?」
「あぁ」
「ありがとうございます!」
監督に傘を借りて、監督の後ろを歩き車に向かう。室内練習場の前を通ると、沢村くんと春一くんと丁度鉢合う。
沢「え!?!?」
「やだ、バレちゃった」
沢「ええーーー!お2人は、そんな関係なんですか」
「んふふふ。それはどうで「違う。雨がひどいから送るだけだ」
「ちょっと、監督!もうちょっと遊ばせてください」
沢「なんだ、ビビった」
「監督は私の事、そんな色眼鏡で見てませーん」
沢「確かにそうですね」
「おい!謝れ、、車の中で沢村くんのアレコレ、口が滑って言っちゃいそうだなー」
沢「ああ!絶対言っちゃダメ!」
「さ、監督。すみません、お待たせしました。帰りましょう。
監督の背中を押して歩き出す
沢「言っちゃだめだーーーー!」
背後に響く叫び声に手を振る。
監督の車に乗り込むとタオルを渡される。礼を言いながら、濡れた車の内側を拭く。そして、タオルも車もいい匂い。
「車はいいから、先に自分を拭け」
「いや、高級車なのでつい」
「沢村と仲いいんだな」
「まぁ、割と話すようになりましたね。あらやだ、ジェラってます?」
「あぁ。もう卒業したから、禁忌ではないだろ」
「監督!?」
「冗談だ」
「えぇ、さっきはすぐ否定したくせに」
「あれは、ほら。面倒くさくなるのが目に見えるだろう」
「国語教師のくせに、どストレート」
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き楽しみにしています! (4月13日 16時) (レス) id: e83d5f7d48 (このIDを非表示/違反報告)
にとりる(プロフ) - うたプリ大好きさん。ありがとうございます!私生活とネタの思いつき具合でペースが変わってしまいすみません🙇♀️期間が開くこともあると思いますが、ぼちぼち更新していきます💦 (4月13日 16時) (レス) id: 3537585e1a (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (4月1日 1時) (レス) @page36 id: e83d5f7d48 (このIDを非表示/違反報告)
にとりる(プロフ) - 。さん、今気づきました!嬉しいコメントありがとうございます🫶がんばります! (1月25日 10時) (レス) id: 3537585e1a (このIDを非表示/違反報告)
。(プロフ) - とても好みの作品で読んでて面白かったです!更新頑張って下さい☺️ (12月17日 23時) (レス) @page23 id: 3bfa0dd272 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にとりる | 作成日時:2023年10月1日 21時