彼の彼女とプレゼント ページ4
(小湊)
大学の講義が終わり帰宅すると
“明日のバイトが終わったら、連絡ちょうだい。あと、明日送るから出来るなら、歩いてきて″
スマホをチェックすると、亮介からLINEが届いていた。
むふふ。明後日が私の誕生日だからかな。
むふふふ。
了解 と返事をして、スマホを閉じる。
夜暗くなるからチャリを使っているだけであり、実際アパートから学校は実際徒歩圏内のため可能だ。
翌日のバイト入り。いつも通り、大量の野菜の下処理から始まり、気づけば部員達がご飯をつぎにくる。ご飯をついで渡していたら何人かから、「明日誕生日ですよね?おめでとうございます」とお祝いの言葉をいただいた。
感謝の気持ちを込めて、ご飯を特盛にしてあげた。数人は嫌そうな顔をしてたけど、笑顔で突き通した。
片付けが全部終わり、翌朝の仕込みを終わらせ、バイト上がりの時間になる。
更衣室で着替え始める前に、亮介にLINEをいれる。すぐに既読になり、寮の入り口で待っているとの事だった。
ジャージ姿の亮介の姿が目に入り、駆け寄ると私の手を取り歩き出す。
「機嫌いいね」
「そうかな?」
「みんなにおめでとうって言われて嬉しかったんでしょ」
「まぁ、嬉しかった」
「あーも、最悪」
「え?なにが?」
「分かるでしょ。彼女が自分より先にみんなからおめでとうなんて言われていい気しない」
「まぁ、分かる。私も同じ立場なら嫌かも」
「まぁ仕方ないんだけどね。俺の彼女、人気者みたいだから」
「いじわる」
クスクスと笑う亮介は近くの土手の階段に着くと数段降りて座るように促す。
「送る事も考えると、あんまり遅くなれないから。本当は当日に渡したかったんだけど、無理だから今日で許して」
「ううん。嬉しい」
「誕生日おめでとう」
「ありがとう。開けていい?」
「うん」
プレゼントの包みを開けるとV字の華奢なピンクゴールドのネックレスが光っている。
「可愛い!」
「Aさんに似合うと思って」
「亮介つけて?」
私の手からネックレスを取った亮介
「どう?」
「うん。いいんじゃない?俺のセンス」
「でた」
「嘘だよ。可愛い」
亮介の腕が伸びてきてネックレスに触れたあと、頬まで滑ってくる。近づいてくる顔に私も目を閉じると触れる唇。何度も交わる唇と高鳴る鼓動に、自然と亮介の服の裾を握る。
「あー無理。送る」
伸ばされた手を繋ぐと他愛もない話をしながら帰路についた。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き楽しみにしています! (4月13日 16時) (レス) id: e83d5f7d48 (このIDを非表示/違反報告)
にとりる(プロフ) - うたプリ大好きさん。ありがとうございます!私生活とネタの思いつき具合でペースが変わってしまいすみません🙇♀️期間が開くこともあると思いますが、ぼちぼち更新していきます💦 (4月13日 16時) (レス) id: 3537585e1a (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (4月1日 1時) (レス) @page36 id: e83d5f7d48 (このIDを非表示/違反報告)
にとりる(プロフ) - 。さん、今気づきました!嬉しいコメントありがとうございます🫶がんばります! (1月25日 10時) (レス) id: 3537585e1a (このIDを非表示/違反報告)
。(プロフ) - とても好みの作品で読んでて面白かったです!更新頑張って下さい☺️ (12月17日 23時) (レス) @page23 id: 3bfa0dd272 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にとりる | 作成日時:2023年10月1日 21時