元青道野球部マネのバイト先は青心寮でした

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(想像している方誰でも)

いつもAさんがバイトに来ている曜日。ご飯を取りに並んでいるが姿がみえない。


「Aさん、今日休みですか？」


ご飯をついでくれているおばちゃんに聞く


「Aちゃんね、熱が出たみたいでお休み」


「熱、、、」


「大丈夫かしらね、1人暮らしだし」


「そうですね」

ご飯を食べた後、自室に戻りスマホを手に取る
電話する？いや、キツくて寝てるよな
LINEにしとくか


“熱があると聞きました。大丈夫ですか？いるものがあれば、持っていきますよ″


ポケットにスマホを入れたまま自主練へ向かう


しばらくするとポケットが震える
人気のない所に行ってスマホをひらく


“連絡ありがとう。熱はまだ下がってないけど、大丈夫だよ″

“必要なものないですか？″

“うん、大学の友達が持ってきてくれたから大丈夫。それに、うつしたくないから″


そこまで言われると、もう何も言えない
普段できないからLINEしたいけど、これ以上連絡とろうとしてたらAさんも、しんどいよな


“わかりました。お大事にしてください″


スタンプが送られてきて、LINEも終わりを告げる
ひとつ溢れるため息をついてポケットにスマホを戻す




それから数日してAさんが復活していた。


「あ！いたいた！」


振り返るとAさんが駆け寄ってきた


「熱下がったんですね、良かったです」


「うん、連絡ありがとう。本当に嬉しかった」


「いえ」

こういう時に上手く言えない自分が悔しい


「これ、連絡くれたお礼。心配してくれて嬉しかったよ、ありがとう。1人分しかないから、こっそりね」


ラッピングされたクッキーが渡される


「ありがとうございます」


「ううん。こちらこそ、ありがとう。じゃあ、自主練がんばってね」


「はい」



もちろん、そのまま自主練には行かず、部屋に戻る

ラッピングをあけるとお礼の書かれたメッセージカードがあり、口元が緩むのを自覚しながら引き出しに入れる。つくづく気持ち悪い。


俺にだけくれたクッキーを口に運ぶ


「うますぎ」

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