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(小湊)


俺たちの夏が終わった。選手全員で球場の外で応援してくれた人達に挨拶をする。 拍手をしてくれる人達のずっと後ろの影に立っているAがいた。バレてないと思っているのだろうか。そう思うと少し笑えてくる。


近づいていくと、徐々に見えてくる表情。まぁ、遠くからもなんとなく分かっていたけれど


「すっごい泣いてんじゃん」


俺も人の事言えないけど


「ごめん」


「いいよ。自分より泣いてる人見ると冷静になる説、案外当たってるかもね」


「見てたよ、ずっと」


「うん、ありがとう」


「足、大丈夫?」


「うん」


「嘘つき、痛いくせに」


「どうかな」


「格好良かったよ、1番」


「負けたけどね」


「うん、それでも私の彼氏はカッコよかった」


「なら、よかった」


「そろそろ学校に戻るでしょ?色々落ち着いたらでいいから連絡待ってるね」


「うん。Aも気をつけて」


「うん」


「来てくれてありがとう」


俺の言葉にまた泣きそうになるAが可愛い


俺は、辛い時とか苦しい時は、その仲間や自分で乗り越えたいし、俺の辛いことも半分こなんて分けたくない
楽しい時とか嬉しい時を大切な人と一緒に過ごしたい


それが取るに足らない俺のプライドで


きっとそれをAは分かっている
だから、こういう時に踏み込んでこない
それがとても居心地がいい



荷物をまとめて、寮をでて数日経った土曜日
なんとなく俺の気持ちも落ち着いてきた


バイトが終わる時間に合わせて電話をする


「もしもし」


「バイト終わった?」


「うん、今外出た」


「そう、お疲れ様。今から会える?」


「うん、うちくる?」


「行く」


校門近くで待ち合わせをして、Aの部屋に着く


「連絡遅くなってごめん」


「ううん、大丈夫。むしろ意外と早かったから、少し嬉しい」


「嬉しい?」


「でもやっぱり、ちょっと寂しい」


「それは、ごめん」

その寂しいは、きっと俺がA名前で泣いたりしないから
隣に座ったAの指に自分の指を絡める



「でも、Aが泣きたい時は俺の隣で泣いてよ」


「どの口が言ってんの」


「この口」


不貞腐れたようにとんがっている唇に、キスをする。
少し照れた顔のAにもう一度キスをする。もう、止められそうにない。

日常→←••••



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設定タグ:ダイヤのA , 青道高校   
作品ジャンル:アニメ
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にとりる(プロフ) - もっちー様 苗字の件ありがとうございます!調整させていただきました💡とても嬉しいお言葉ありがとうございます!!励みになります🙌 (9月19日 7時) (レス) id: 3537585e1a (このIDを非表示/違反報告)
もっちー(プロフ) - 初めまして!ダイヤのAのお話が全然ないのでにとりる様の作品を読んでて嬉しい気持ちで溢れましたありがとうございます!あと氏名が出る所で名前で出ているのでもしかしたら苗字?の設定が上手くいってないかも知れないです。更新待ってます!好きです!! (9月19日 0時) (レス) @page38 id: 28f73aa9c2 (このIDを非表示/違反報告)
にとりる(プロフ) - 跡部王国の住民さま。ありがとうございます!とっても励みになります💡 (9月17日 8時) (レス) id: 3537585e1a (このIDを非表示/違反報告)
にとりる(プロフ) - 絵猫蒼さま。本当ですね!すみません、いつの間に、、教えていただきありがとうございました💦 (9月17日 8時) (レス) id: 3537585e1a (このIDを非表示/違反報告)
絵猫蒼(プロフ) - 失礼します、オ.リジナルフラグ立ってしまってますよ〜っ💦 (9月17日 8時) (レス) id: 546b1f5c91 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にとりる | 作成日時:2023年8月17日 21時

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