元青道野球部マネのバイト先は青心寮でした

日常 ページ27

(成宮、原田)


土曜のバイトは食材を受け取り、運ぶところから始まる。食材を運んでくれるトラックがきたら、荷台を押しながら、そのトラックの元へ向かう


若いからという事で台車を押して食材を受け取りに行く事が多い


ガラガラいわせながらコンクリート部分を歩き、トラックからダンボールに入った食材を、トラックの運転手さんと運んでいく


『今日もありがとうございましたー！お疲れ様でした』


トラックが見えなくなるまで手を振り、台車を押して調理室へ戻る



成「あれ？留年したの？」


『してねぇわ』


見た事があるというレベルでは無いユニホームが目に入る


成「じゃあ、なにしてるの？」


『荷物運んでる、じゃあね』


成「えー待ってよ。なんで居るの？」


『えー、面倒臭い。いつものお世話係は？』


成「雅さんのこと？さっきまで居たんだけど、居なくなった。てか面倒臭いってなに？！」


うん、いつも元気だね


『探してるでしょ、絶対。グラウンドで迷子の放送してもらおうか？』


成「ちょっと！子ども扱いしないでよ」


『子供でしょ。あ、原田くん！』


体格のいい彼が建物の間から見えた


『原田くん！迷子だよ』


だから迷子じゃないって！と叫ぶ彼を無視する


原「Aさん。すみません、ありがとうございます」


成「もう、雅さん探したんだよ！」


『息するように嘘吐かない』


成「で、なんで居るの？」


『寮の調理室でバイトしてんの』


成「料理できるの？」


『できます』


成「へぇ、意外」



ニヤニヤしながら話しかけてくる稲実のエース様

煽りに乗らない乗らないと自分に言い聞かせるが、この苛立ちは消えない



『、、、原田くん』


原「はい」


『この子はいつになったら、敬語と常識を覚えるの？』


原「すみません」


成「俺には必要ないもんねー」


『あるわ、ばかたれ』

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