22 ページ22
「朝早くにごめんね。」
.
『いやええで、大丈夫？ほっぺた腫れてへん？鼻声ちゃう？泣いてへん？』
.
昨日あのまま寝てしまったから、スマホを起きて見てみると亮くんからありえないくらいのLINEの通知が来ていた。起きて慌てて電話すると、ワンコール目が終わるくらいに亮くんは出た。
.
「大丈夫、腫れてないよ。おまけに鼻声でも泣いてもないよ。」
.
『よかったわ…。なんかあったら言うてな。出来ることなら何でもするから。ほんまに』
.
「うん、ありがとう。あのね、亮くん…昨日付き合ってって言ったこと…保留にしてくれないかな？」
.
『あー、全然ええよ。保留どころか忘れる(笑)はい、俺忘れた。』
.
電話越しに笑ってる亮くんに、どこか寂しさを感じる。それはきっと分かってる。私だってもう子供じゃない、私に向けられた恋心くらい分かる。
「違うのあのね、あの…付き合うんだったらやっぱりお互いを知らなきゃいけないと思うし、私まだ亮くんのこと少ししか知らない。何で冴島姫子と知り合いなのかも章ちゃんと仲良しなのかも…付き合うには情報少な過ぎるでしょ？だから、よく知るまでそれは保留にしてほしい。」
.
亮くんは微かにずるいてと言った。けど、聞かなかったふりをする。
『分かった、全部教える。俺、好きやから…Aちゃんの事。なんか変わるとかそうゆうのやなくて、正々堂々向き合うから、覚悟しといてな(笑)』
.
「うん、分かった。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 54人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みーとぼーる | 作成日時：2016年10月13日 3時
