レミリア受けの短編集【東方】

こいレミ ページ32

「ね〜ね〜例えば私がレミリアの大切な人み〜んなとっちゃたら私を見てくれる？」

外見に不釣り合いなこいしの台詞にレミリアはただ穏やかに返した。

「そうだね、嫌悪と殺意の目で見るだろうね」

「それは困るなぁ、じゃあどうしたら好きになってくれるの？」

「これ以上好きになるのは不可能な程好きだけどね」

向かい合っていた状態から目を反らしたレミリアの頬は少し赤かった。こいしはさらに詰め寄るとにっこり笑った。

「本当に好きならこっち向いてよ」

「断る」

「やっぱりレミリアは私のこと嫌いなのね」

目を反らしていても分かるほどにあからさまなしゅんとしたオーラに思わず顔をむけてしまう。
と、同時にがっしり両頬を捕まれるとそのままキスを落とされた。
鼻にひとつ、目尻にひとつ、唇にひとつ。

「ちょっやめなさい！」

「えー、好きな人にはキスするって本に書いてあったよ」

「じゃあ自分の姉にでもキスしてきなさいな」

「好きのベクトルが違うの」

だから、いいでしょ？と耳元に囁かれて頷いたのは惚れた弱味だろう。

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