かぐレミ ページ19
宵闇に浮かぶは満月。すっかり昼夜逆転した私がのそのそと起き出すと、診療所の方になんとも珍しい客がいた。
「あら、吸血鬼でも風邪をひくのかしら」
小さな背中に話しかけるとその人物は振り返って薄青の髪を揺らした。
「あぁ、竹取の眠り姫様か。起きているなんて明日は槍が降るね」
「吸血鬼の活動時間は夜だから寝ているのよ。夜更かしは美容の大敵とはよくいったものだわ」
それに、眠り姫じゃなくてかぐや姫よ。そう付け加えるとレミリアは微かに笑った。軽い皮肉の応酬は久しぶりな気もする。
「おはようございます、姫。レミリアは従者の薬を受け取りに来たのですよ」
最初の疑問に永琳が答える。
従者というとあの銀髪のナイフ使いだろうか。何にせよ、風邪をひくとは軟弱なものだ。まぁ、そのおかげでレミリアと話せる訳だが。
「へー。サクヤとかいうやつ?従者に人間を使うなんて頭可笑しいわよ?」
あんなに脆くて弱くてそのくせ欲望だけは一人前な人間なんて
「今回はたまたまよ。あの娘は本当に働き者だから。」
嬉しそうに語るレミリアに頬が緩みそうになるが永琳の手前、引き締める。そんなことより、『起きているなんて』?まるでいつも来ているみたいじゃないか。
「どうしたんだ?」
急に黙る私をレミリアは除きこんで心配してくれる。可愛い。いやいやそうじゃなくって
「……………永琳?」
一言そう言えば通じたらしい。伊達に何百年も一緒に居たわけではない。
「はい、姫。半年ほど前から週に一回程度遊びに来ていますよ」
…………はああああぁ?!何それ!初耳なんだけど!しかも何で永琳は今の今まで言わなかったの!?
「レミリア次来るときは私も呼ぶのよ」
「えっいやなん「なんでも!わかった!?」
「あ、うん」
それから、毎週一回は楽しそうに談笑する月の姫と吸血鬼の姿が見られたらしい。
ラッキーアイテム
フランの秘蔵姉写真集
12人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かんな(プロフ) - リクエストて受け付けてますか?もし、受け付けているのならパチュレミをもっと書いて欲しいです(小声)出来ればでいいので…… (2019年6月1日 21時) (レス) id: d024afc4b4 (このIDを非表示/違反報告)
なめこの味噌汁 - うれしいいい うー☆ (2018年5月24日 19時) (レス) id: 7d1f6fc3cc (このIDを非表示/違反報告)
れみぃ(プロフ) - レミリア受け本当美味しい。紫レミお願いします! (2017年12月25日 11時) (レス) id: 2a70230ab5 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ - さとレミをください(;ω;`*) (2017年10月7日 16時) (レス) id: e9911c7eb2 (このIDを非表示/違反報告)
レミィぬこぬこ - レミリア総受けお願いします! 頑張って下さい!(`・ω・´ ) (2017年2月2日 9時) (レス) id: a46d8eda0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2016年2月21日 8時