焦り1% ページ3
*
例のワイドショーはさっき終わった。
けど、またその次の番組でも同じ話題。
Yehooのトップニュースにもなっている。
ちなみに私達は同棲している。
だから、ドラマとかの偏見で家に記者が押しかけてー…みたいなのがあったらどうしよう、なんて思っていたけどそんなのも無かった。
でも、さっき聞いた「賛否両論」というのがずっと引っかかる。
これで轟くんの人気が落ちたら完全に私のせいだ。
そう思うと本日何度目かもわからない、やばい…がまた口から零れた。
轟くんに連絡する？
いや、仕事中だ。絶対迷惑になる。
とりあえず、違うこと考えよ…
そうだ、今日の夜ご飯は何にしよう。
まだ昼過ぎだけど、気を紛らわすため冷蔵庫を開ける。
中を除くと、とても夕飯を作れるような材料は揃っていなかった。
この状況で買い物に行くなんて、私のメンタルが死んじゃう。
そう思ったけど行かないわけにはいかないので、携帯と財布だけ持って近所のスーパーへと向かった。
*
スーパーは、平日の昼間ということもあって主婦も少なかったためスムーズに買い物ができた。
全て買い終わっても夕飯まで時間があったので、カフェに寄ると、そこには学校帰りの女子高生たちがたくさんいた。
特に気にとめずにアイスコーヒーを頼みスマホをいじっていると、女子高生たちの会話がふと聴こえてくる。
「えぇっショート彼女いたの！？」
「え〜マジで？ちょっと萎えたんだけど」
「いやでもさ、猫撫でてるだけだしさ…」
「彼女じゃない女と夜にこんな路地裏行かないっしょ」
「え〜イケメンで女に興味ないって感じなのが良かったのに…ちょっとショックかも」
「ファンやめよっかな〜」
「まぁウチらが付き合えるわけないじゃん」
そう言ってアハハハ！と楽しそうにはしゃぐ女子高生たち。
萎える、とかショック、とかファンやめる、とか
そんな言葉ばっかりが頭の中で繰り返される。
ファンが減ったところでヒーロー活動に支障はない。
特に轟くんはメディア露出が特別好きってわけじゃ無いからあまり気にしないだろう。
でも、テレビ出演で知名度を上げることもファンも大切だ。
そしたら私がいるせいで轟くんの仕事に支障をきたしてしまう。
そんなの、絶対だめ。
そう考え始めると、たどり着く答えはひとつしか無くて。
「別れる、しかないよね…」
小さく呟いた声は女子高生たちの笑い声に消えて誰にも届かなかった。
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動木沙季 - 私は焦凍が大好きなので、もっとラブラブになってほしいです (2019年3月2日 12時) (
レス) id: 558a8f9c64 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 続きが気になります！他の作品もですが、更新頑張って下さい！ (2019年2月1日 23時) (レス) id: 73a3d9ce80 (このIDを非表示/違反報告)
seika - わ、私は主人公がまた素直に。轟君と付き合ってくれることを心から願っています。 (2018年8月21日 18時) (レス) id: 13bc3ab2c9 (このIDを非表示/違反報告)
Soleil(プロフ) - うわわわ続きが気になりますうう (2018年8月11日 14時) (レス) id: bc0cb92646 (このIDを非表示/違反報告)
百ねこ@(´・ω・｀)(プロフ) - ビスケさん» 誠に勝手ながらなのですが夢主ちゃん描いてもいいでしょうか！？！？← (2018年7月30日 11時) (レス) id: 287d67a8d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビスケ | 作成日時：2018年7月29日 12時
