Oh Boy -2- (ページ35)

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ゆず「毎回私に言って来るんです。
あなたが他の男と仲良くしてるのに嫉妬してるって

でも、それをあなたに言ったら離れて行ってしまうような子だから言えないって。」

奈央「……」

ゆず「あなたは連絡マメじゃなかったり
家庭環境複雑だったりするから大和も気を使ってるんです！」

私の知らない大和の事を話すゆずちゃん。

ゆず「それと男好きにも程があるんじゃないですか！？
呼び捨てだし馴れ馴れしいし
私ならそんな風に思わせないで大和だけを見ていられるのに！」

奈央「えっ…」

ゆず「外部から入学してすぐ大和のプレーに
一目惚れして側で支えたいと思ったから
マネージャーになったのに、
大和が私に話す事はあなたとの恋愛相談ばっかなんです！」

奈央「好きなんだ…大和のこと」

いまだに詰め寄ってくるゆずちゃんに一歩一歩後ずさる私。

ゆず「そうよ。
だから、あなたの事考えて
プレーをする大和なんて見たくないの！！」

奈央「きゃっ！！！」

(ドン！ゴロン！ゴロン！ゴロン！バタンッ！！)

ゆず「えっ！……ちょ… そんなつもりじゃ…」

ゆずちゃんに詰め寄られて
足を引いた私は階段から転げ落ちた。

奈央「痛っ…」

静まり返った廊下には私達しかおらず
この状況を見てたのもゆずちゃんだけ。

本人は階段の上でかなりテンパってる様子。

ゆず「血… 鼻も曲がってる… ごめ、ごめんなさい…」

1階の床へと打ち付けられた体をなんとか起こすと
おデコから血が出ていて体中が痛かった。

奈央「…あなたの言う通りにします。

騒ぎになってバスケ部の謹慎処分になると嫌なので
この事は誰にも言いません。
だからもう私に話しかけないで下さい。」

わたしだって大和のバスケ姿が大好きだし
大和が全国から注目されてるのも知ってる。

だから

インターハイで頑張ろうとしてる大和の夢を私は壊したくない。

ゆず「でも…！」

奈央「あなたは何もしてない。
私が階段を踏み外して転んだだけ…

こんなんで試合前のバスケ部に迷惑かけたくないです…」

ゆず「……」

さっきの怒った様子とは打って変わって
ものすごく悲しそうな顔をし
さっきの場所から一歩も動けないゆずちゃん。

奈央「じゃ… 失礼します…」

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