Oh Boy -2- (ページ24)

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奈央「Fの16… あったあった。」

ドーナツのこと考えてたらホントにお腹空いてきた。

もう19時だもんな～

(ガチャ)

奈央「はー！ないじゃん、嘘つき」

健ちゃんのロッカーを開けると
絶対授業に関係ない釣りの本とかが入ってるのに
肝心のドーナツが見つからない。

？？「お困りですか？お嬢さん」

奈央「わっ！！岩田くん！」

人気のないロッカーに来たと思ってたのに
声をかけられ、ふと振り返ると
岩田くんがカバンを持って壁により掛かっていた。

剛典「お疲れ」

奈央「あ、お疲れ。これから帰り？」

剛典「そうそう。これ食べる？」

岩田くんがカバンから出して来たのは
少し型崩れした箱。

奈央「今チラッと見たけどカバン汚くなーい？笑」

箱を出した時に見えてしまったカバンの中身(笑)
岩田くんって意外とガサツなんだw

剛典「見なくていいから！ほら、ドーナツ」

奈央「もしかして健ちゃんから言われたの？

ドーナツの事！」

剛典「あ、うん…」

奈央「悪いけど、これは私のもので健ちゃんにも
あげるつもりないから岩田くんも食べたらダ-」

剛典「違う違う！これは食べて良いから…
ちょっと歩かない…？練習場戻るっしょ？」

奈央「え？うん。分かった…」

岩田くんからドーナツの箱を受け取って
来た道を戻ることに。

法学部のロッカーはここじゃないはずなのに
岩田くんは何でここにいたんだろう…

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奈央「……」

先を行く岩田くんの少し後ろを追いかけるように歩く。

この前の授業の時とは違って
いつもより険しい表情をしている岩田くん。

なんか声をかけづらくて
練習場への近道となる校舎裏の静けさが際立つ。

剛典「なあ、あの元カレの事今どう思ってるの？」

奈央「え？」

剛典「玲於が言っててさ… 仲良かったって…」

ホントあいつ口軽すぎ。
姉の悲惨な過去をベラベラ人に話すんじゃないよ…

奈央「どこまで聞いた？玲於に」

剛典「いや、それだけだけど…」

奈央「もう終わった事だから… 」

岩田くんと大和の話をしたく無かったから
早めに歩いて岩田くんを追い越し先を行こうとする

(ガシッ)

奈央「えっ？…」

剛典「気になる… 俺モッチーが好きだから…」

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