第2話 ページ2
その属性魔法はもっとも強力な魔法になればなるほど能力の使用は難しく、体力の消耗も激しいらしいが……。
「27番、失格!」
試験会場に教師の声だけが響いた。
やがて試験も終わり生徒たちがぞろぞろと教室へ戻る。この学校は階級式で属性魔法の能力が高い者ほど上のクラスに上がり、能力が低い者ほど下のクラスへと落とされる。
最高がS組で最低がD組だ。(S>A>B>C>D)
ロットのクラスは最低ランクのD組。彼はもう過去に数回先ほどのような進級試験に落ちている為、当然といえば当然だが。他のクラスが生徒数が約40人に対してこのクラス(教室)は生徒の数がロットを含めて3人しかいない。
D組の担任もこのクラスの生徒達が進級出来ないのにはがっかりしている。それでもやはり教師だけあって彼らの能力の成長は諦めてないらしいが。
放課後ロットは一人の男に呼ばれて彼の待つ校庭に来ていた。
待っていた男の名前は『トラヴィス・ゲイガー』17歳。ロットの先輩でクラスはB組。属性魔法は炎の魔法を使う。
ロットがここへ呼び出された理由は彼の魔法(とはいえ正確には魔法石を付けたボウガン)の練習の為。居残りで練習である。
校庭に立ってある藁(わら)でできたカカシ。これらは生徒達が魔法の練習用に使う何のへんてつもないカカシである。燃やしたりしても数日経てば新しいのが立っている。今日の魔法の練習は魔法石を付けたボウガンの矢を何本かカカシに刺せ。というものだった。矢は何本か的を外したり、魔法石が不発、暴発したりという失敗はあったがそのうちの何本かの矢はカカシに当たり、燃やしたり凍らせたり出来た。トラヴィスはロットの成長を期待している。ロットはそんなトラヴィスを兄のように慕っている。
やがて月日が経ち、ロットのいるD組に転入生が来た。名前は『リリス・クルーガー』。ロットと同じく属性魔法が全く使えない為にこの教室に来たらしい。肌が白くきれいな顔だちだが口数はあまり多くなく少し無愛想だった。
ーーある日の夜、事件は当然起きる。
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ぽんきち(プロフ) - 早速拝読させて頂きました。ちきぽんです。続きを楽しみにしています。 (2021年3月2日 7時) (レス) id: e85b2d6e03 (このIDを非表示/違反報告)
古谷千紗 - ※恐れ入りますが『千紗』という名前(ハンドルネーム)の作者さんが既に存在している為、その人の名誉と混乱などを避ける為にこの名前に変えさせてもらいます。予めご了承ください。「こたに ちさ 」と読みます。偽名です。 (2021年2月27日 19時) (レス) id: d2ebfde007 (このIDを非表示/違反報告)
千紗 - 読んで頂けたら嬉しいです。なお厳しめのアドバイスや評価もなるべく承りますが、悪口や荒らしとの区別は付けてください。 (2021年2月27日 11時) (レス) id: d2ebfde007 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:古谷千紗 | 作成日時:2021年2月23日 20時