下校 ページ15
相澤先生が個性消したり緑谷がようやく記録らしい記録を出したりで、なんやかんやあって結果発表。
緑谷の顔色は最悪です。
「ちなみに除籍はウソな」
「「！？」」
「君らの最大限を引き出す合理的虚偽」
うわ、緑谷凄い顔してる。
「あんなのウソに決まってるじゃない····ちょっと考えればわかりますわ····」
「どうかな」
「え？」
あ、口が滑った。ちくせう、お喋りなお前たちのせいだからな。
「あの人、去年の一年生一クラス全員除籍処分にしてるよ。だから、最下位除籍は本当だったと思う」
あの人要らないものはポイポイ捨てるタイプだ、絶対に。
だから合理的虚偽じゃなくて、多分前言撤回。緑谷になんか可能性感じたのかなぁ。
さっさと着替えようと思って踵を返したとき、運悪く太陽を直視してしまい、ぶっ倒れました。だぁぁ！！めんどくさいなぁ！
「起きろ」
「ぅあ····んー？」
保健室で兄さんに起こされました。今何時？
「すみませんリカバリーガール、妹がお世話になりました」
「いいよいいよ、気にしなくて良いよ」
「うー？····むぅ」
「あ、こらまた寝ようとするな」
だってここ明るい····めっちゃ眠い····日光浴びすぎた····。
兄さんが念のため持ってきておいた青を基調として色とりどりの撫子が描かれた浴衣を頭からかけて姫抱きしてきた。いやー、慣れって怖いね。もう何も感じないよ。
「荷物はそこにあるからね」
「何から何まで、ありがとうございます」
「友達も大慌てだったねぇ。いきなり倒れたんだって？」
「昔から個性の影響で太陽を見ると寝ちゃうんですよ。知らないといきなり倒れたように見えるので驚かせちゃいましたね」
なんか話してるけど、兄さんがいるからなんでも良いや。
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