まふまふと思って隣のカラオケの部屋に突入したら全く知らない人がいたお話【歌い手】 (ページ33)

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『･･･佐々木さん？』

取引相手の1人だ。

佐々「1人なんですか？」

『いえ、人を待ってます。』

佐々「そうですか。･･･あの、お互い敬語外しませんか？年も近いので。」

『え、･･･私は敬語が癖みたいなもので･･･。あ、そっちは外してもどうぞ。』

敬語が癖だなんて本当は嘘だ。

急に敬語を外したいだなんてなんだが怪しい。

昨日上司に言われたから少し過剰に反応してるだけかも知れないが。

佐々「じゃあ釜藤、よろしくな。」

そう言うと佐々木さんは1歩私へ近づいた。

え、なんか怖い。

佐々「会議の時も思ったけど釜藤ってクールだな。･･･好きな映画とかってなんだ？」

『･･････アクションとか、ファンタジーですね。』

佐々「そうなのか。あ、それから_________。」

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かれこれ約30分過ぎた。

この人私が誰かと待ち合わせなの忘れてないか？

『･･･あの、私人を待ってるのでこれで･･･。』

佐々「あ、そうだな。･･････あの、俺、また釜藤と話したいから連絡先交換しないか？」

『えっ、連絡先、ですか。』

佐々「あぁ、釜藤の事俺、もっと知りたい。」

うーん、非常に困る。

今日あったばかり、しかも取引会社の人とこんなに仲良くする必要があるのか？

･･････まさか、佐々木さんが噂の･･･？

「釜藤さん。」

不意に名前を呼ばれた。

『セ、センラさん！？』

セン「待たせてごめんなぁ、･･･そっちはどちら様？」

『あ、こちらは取引先の佐々木さん。先程偶然会って･･･。』

困ってました。と口には出さなかったが、顔でセンラさんに訴えた。

セン「･･･どぉも、【彼氏】のセンラです。･･･俺たち予定があるんでこの辺で。」

･････････彼氏！！！？？

突然出てきたワードに驚く。

佐々「か、彼氏さんですか。･･･し、失礼します･･･。」

そう言うと佐々木さんはその場から離れていった。

佐々「･････････あ、もしもし鈴木？今日の女彼氏持ちだった、･･･行けると思ったけどな。」

と、遠くからだがちゃんと聞こえた。

こいつか！！女好きの奴は！！

しかも鈴木さんともグルかよ！

はぁ、センラさんいてくれて助かった･･･。

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