壱話 ページ3
『今でもよく覚えていますよ、あの人に初めて会った日の事は』
宇随「お前ら一緒にいない時もお互いの話ばっかりしてるよな。実は仲良いだろ、ド派手に」
『それを本気で言っているのなら貴方の目は節穴だし耳はガラクタなので取り替えた方が良いと思いますよ』
宇随「ふざけんな両方良いわ」
『…??』
宇随「その「何言ってるか分かんない」って顔やめろ、地味に腹立つ」
音柱の宇随天元。彼とはそこそこ仲が良い。
元々○○はとある柱に救われた事で鬼殺隊に入る決意をしたのだが、彼はその人が柱になる前から柱だったのだとかで、最初の頃から良くして貰っていた。…良くして、なのかは分からないが。
救われた後は育手の所で呼吸などを教わったが、その最中もちょくちょく人の顔を見に来ては「太ったか?」と毎回の様に聞いてくると言う絶許案件があって以来、こうやって話をする様になった。
鬼殺隊に入ってからもそれは変わらず、時々隠の人に「相手は柱様だぞ!!!」って本気で怒られる事があるが、○○にとっては特に関係ない。この人がただ単に顔が良いだけのド派手男で、美人妻が三人居る事に変わりはないのだから…考えてたら腹が立って来たな、一発殴ろう。
『○○と蛇柱の関係をそうやって笑い話に出来るのは貴方くらいですよ、音柱サン』
宇随「天元お兄ちゃんで良いぜ」
『○○みたいな可愛い妹が欲しかったって解釈で間違いないですか??』
宇随「お前自分の事可愛いって勘違いしてんのか?おもしれぇな」
『そのご自慢の腹筋に風穴空けてやろうか』
刀を準備しながら言えば、「やめとけ、お前は俺には勝てない」なんて格好つけて来たからマジで殺してやろうかなと思った。
宇随「にしても、本当に怪我が絶えねぇなぁ。あ、伊黒だ」
『話をすりかえる天才か??…うっわ本当だ…こっち来た…』
伊黒、と言う名前を聞いて顔を顰めた。
けれどそれで止まる彼ではない。
伊黒「また怪我をしているな。お前はいつになったら学習する?最早怪我をする事が楽しくなっているだろう、お前はとんだ被虐趣味の持ち主だな」
『蛇柱サン、挨拶は「こんにちは」からですよ知らないんですか??』
伊黒「その減らず口を縫い付けてやろうかね」
『直ぐにそう言う物騒な事言うんだから』
本当に困る。
蛇柱の伊黒小芭内は、いつもこうやって人の所に来てはこう言う事を言って来る。
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←設定
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ポマ | 作成日時:2022年9月7日 4時