【東リべ】変わらないモノ (ページ38)

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episode.38 ページ38

結局午後もずっと部屋でゴロゴロしていた。

なんか飲みたいし、暗くなる前にコンビニにでも行くかー

(ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙ)

あ、電話。

母「もしもしAっ……ｺﾞﾎｺﾞﾎ」

お母さん？

音が割れるくらい、叫んでいた。

『お母さん？！どうしたの？何かあった？』

母「圭介が！！！圭介が…！！！！！！」

兄ちゃんが………どうしたの？

とりあえず病院に来いと言われ切られた。

え、病院。

なんで。

ひたすら走った。

『兄…ちゃん？』

兄ちゃんはベッドに横たわり、顔には白い布。

お母さんは吐きそうになりながら泣いていた。

『兄ちゃん』

何度呼んでも、返事はなくて。

手はすごく冷たくて。

どうして兄ちゃん。、

少ししてから、松野先輩とタケミチさんが来た。

『先輩…』

私は松野先輩にしがみついて大泣きした。

千冬「Aちゃん…ごめん」

タケミチ「千冬…」

千冬「場地さん、守れなかった」

私は松野先輩を何度も叩いた。

泣きながら何度も。

千冬「ごめん…ごめんね…」

どうして、兄ちゃんなの。

兄ちゃんには夢もあって、みんなにも慕われてて、強くてかっこよくて……

私の自慢の兄ちゃんなんだよ。

タケミチ「Aちゃん」

タケミチさんは真面目な顔で私を呼んだ。

タケミチ「場地くんのことは助けられなかった。でも、場地くんのおかげでマイキーくんと一虎くんは助かった」

『え……マイキーくんとカズくんも一緒だったの…』

千冬「うん…そうだよっﾝ…一緒だた…」

松野先輩もボロボロ泣き始めた。

その後病院を出て、松野先輩とタケミチさんが今日のことを全部話してくれた。

兄ちゃんは東卍を守るために違うチームに行ったって。
カズくんを守るために自分で死んだって………

…ふふ。

千冬「Aちゃん……？」

兄ちゃんらしくて、少し笑ってしまった。

兄ちゃんはいつもそう。

小さい頃からずっと、誰かのためばっかり。
困ってる人をほっとけなくて…

最後の最後まで兄ちゃんは、人のために生きたんだね。

マイキーくんやカズくん、みんなにもちゃんと兄ちゃんの想い届いたかな。

届いてるといいなぁ。

だっていつも言ってた。

"東卍は俺の宝だ"って。