【東リべ】変わらないモノ (ページ16)

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episode.16 ページ16

8月13日。

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今日は涼しい。

もっと言えば少し肌寒い。

この間イズミちゃんから久しぶりに連絡が来て、今日遊ぶ約束をしていた。
それもあって、いつもより少し早起きをした。

兄ちゃんは、まだ寝てるみたい。
昨日遊び疲れたみたいだったし。
そっとしておこう。

『行ってきまーす(小声)』

待ち合わせ場所に向かうとイズミちゃんはもう来ていた。

『お待たせ！イズミちゃん久しぶりー！』

イズミ「Aちゃん！久しぶり！新しい学校どう??」

『まあまあかな』

イズミ「そっかぁ！久しぶりに会えて嬉しいよー！」

イズミちゃんは相変わらず優しい。
学校が変わってからもちょこちょこ連絡してくれていた。

きっと友達が少ない私を気にかけてくれてるんだろう、ということに最近気づいた。

久しぶりなのでカフェでいっぱい話をして盛り上がった。

イズミ「ねえ」

席についてこの店で人気のパンケーキを頼んですぐ、イズミちゃんはニヤニヤしながら話しかけてきた。

『なに……怖い』

イズミ「好きな人ってどんな人？」

……あー、なんかこの間そんな話したっけ…

『歳は…2個上』

イズミ「おお年上！てことは中学生じゃん！どこで知り合ったの？！」

『あーまあ…兄ちゃんの友達よ』

イズミ「あーそっか！そういえばAちゃんのお兄ちゃんも2個上だったね」

『そうそう』

イズミ「いいなー！お兄ちゃん！わたしも欲しかった！」

『イズミちゃんは妹いるんだっけ？兄ちゃんいてもうざいだけだよー』

イズミ「うん、いいじゃん！羨ましい！」

『そうかなー』

てか私って、カズくんのこと…好きなのかな？
どうなんだろう…自分がわからない…

とくにめっちゃ仲良いって訳でもないし
多分私は"場地の妹"ってので認識されてるだけだろうし…

でもわたしは、あの人の笑顔見ると落ち着くし、ドキドキする。

カズくんに好きな人がいるとか、彼女がいるとか何も知らないし、何が好きとか普段何をしてるのかとか何も知らない。

兄ちゃんに聞くのは恥ずすぎて論外だし。

イズミ「告っちゃえば？」

『何？！』

イズミ「思いきって告っちゃいなよーー！」

『絶対無理』

イズミ「なんでー」

イズミちゃんはグイグイ来るなぁ…
なんか疲れたわ。
こういうの慣れない。

てか、告白なんて…

無理無理。