【東リべ】変わらないモノ (ページ12)

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私自身はそんなに絡んでいたわけではないけれど、兄ちゃんとマイキーくんが仲良かったから、たまにエマちゃんと真一郎くんにも会ったりしてた。
3人とも昔からすっごく優しくて本当のお姉ちゃんお兄ちゃんのような存在。

エマ「Aは何か好きな食べ物とかあるー？」

『うーん、抹茶とか！』

エマ「おーいいね！ウチも抹茶好きだよ！今さ、あそこのカフェで抹茶フェアみたいなのやってるし、行ってみようよ！」

『そうなの！いこー！』

こうしてエマちゃんとふたりで遊ぶのは本当に久しぶり。
ちっちゃい頃はよく遊んでたけど、お互い学校の友達とか増えてあまり遊ばなくなっていたから。
家にいると男臭い兄ちゃんがいるだけだし、やっぱりエマちゃんみたいな優しくて可愛いお姉ちゃんが欲しかったなー、なんて。

エマ「ん！おいしい！」

すごく幸せそうに食べているエマちゃん。
このふにゃんってなる笑顔が昔からたまらなく好きだ。

エマ「A、今日はありがとね～!」

『こちらこそ！』

エマちゃんはニッコリ笑った。

エマ「Aはどんどん可愛くなるねぇ」

『…え？？なに急に』

エマ「恋をすると可愛くなるって本当だねぇ」

『こ、恋？！なんの話！？』

エマ「ヒヒっ！みんな応援してるよ～またねっ」

『ちょ、ちょっと！エマちゃん！』

エマちゃんはニコニコしながら手を振って帰って行った。

好きな人……か。

===

『ただいまー』

圭介「おーおかえり、お前も出かけてたんだな」

玄関を開けたらちょうど兄ちゃんがいた。
兄ちゃんも今帰ってきたみたい。

『うん！久しぶりにエマちゃんと遊んでた』

圭介「へぇ！本当久々だな」

兄ちゃんは優しく微笑み、先にリビングに行った。

兄ちゃんはたまに何考えてるか分からなくてちょっと怖い時もあるけど、普段はすごく優しいんだよね。
ちょっと馬鹿だけど。

んー、結構馬鹿だけど。

私はご飯を済ませて、部屋で少し宿題を終わらせた。

『ふぅ』

今日はいい日だったな、と一日を振り返る。

カズくんにも会えたし、エマちゃんと久しぶりに遊べたし。

……そういえば、エマちゃん好きな人がなんとかって言ってたな…

私はぼんやりしながら、そのまま眠りについた。