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結局その後の収録も雰囲気が良くなるわけではなく、一応当たり障りなく終わりはしたんやけど……


「なんか、疲れちゃったね……」


ラウが言う通り、みんないつもより気疲れしてしまったみたいだ。
みんな楽屋の椅子に座ってぐったりしている。


「正直今日のはキツいな」

「うーん、俺らもうまくカバー出来ればいいんだけどね」


しょっぴーと阿部ちゃんが話している間、俺は背もたれに体重をかけて目を閉じていた。

収録が終わってからなんだか目の前がぐるぐる回る感じがし始めていた。
大人しくしていれば治るけれど、少し姿勢を変えると途端に視界がぐるりと回る。


「……大丈夫か、康二」

「てるに……ちょっと、きもちわるい」

「吐きそう?」

「ちがう、なんかめまいする」


目元を手で押さえながら、片目だけ開いて手の隙間から照兄を見る。
俺らのやりとりが聞こえたのか、みんな「横になる?」って聞いてくれたり場所を開けるために動き始めてくれる。
それでも、今横になるために動くとまた眩暈が起きそうで嫌だったから「大丈夫」とだけ返した。


「少し休む? それとも早く家に帰った方が楽?」

「……今日は、かえりたい」

「よし、じゃあ着替えだけがんばろ。手伝いいる?」

「立つとき、手貸して」


帰ると決まれば照兄は端的に俺に声をかけながらどんどん帰る準備を進めてくれる。
別に冷たいとかじゃなくて、本当に早く帰してくれようとしてるんやなーって伝わってくる。

みんなにサポートしてもらいながら、あっという間に着替え終わって帰りの車待ち。
みんなが着替えるのを見ながらチラリと照兄に視線を向ける。
ほんまに、今日は何から何までお世話になってばっかりやった。


「てるにぃ、ごめんな……ありがとう」

「いいよ。今日はよくがんばったね」


やんわりと弧を描く目元と、甘やかすような口調。
本当のお兄ちゃんみたいな暖かさに、ふっと心が軽くなる気がした。



_END_

◆おにいさんたちにまかせなさい/92年組と赤→←ひびきあう/橙と黄



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(プロフ) - 青藤さんこんにちは。主様のお話をまた読みたくなってしまい戻ってきました。もしよければ白さんがお熱なお話を書いていただきたいです。お時間があるときで大丈夫ですので、ご検討よろしくお願いいたします。 (2023年2月20日 17時) (レス) id: 681f9fbf66 (このIDを非表示/違反報告)
祐筆 - リクエスト書いて頂きありがとうございます。弟感、バッチリ感じさせて頂きました!作者様の無理のない範囲で、これからも執筆されることを願っております。 (2022年8月19日 11時) (レス) @page14 id: a8c345a078 (このIDを非表示/違反報告)
祐筆 - ご返事ありがとうございます。気長に待たせていただきます!このご時世ですのでお身体にはお気をつけください。ささやかながら応援しております。 (2022年6月13日 16時) (レス) id: a8c345a078 (このIDを非表示/違反報告)
青藤。(プロフ) - 祐筆さん» ありがとうございます!リクエスト承りました。ただいま下書きに書きかけのお話もあり、そちらが完成し次第取り掛かりますのでしばしお時間いただきます。 (2022年6月13日 1時) (レス) id: 721ee07ec6 (このIDを非表示/違反報告)
祐筆 - はじめまして。以前から閲覧させて頂いてます。リクエスト宜しいでしょうか?赤さんが過労でアクロやダンスが上手くいかず落ち込んでるのに気づいた同い年3人(紫、桃、青)が赤さんを弟扱いして慰めるお話がみたいです。作者様が可能であればお願い致します。 (2022年6月12日 1時) (レス) id: a8c345a078 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青藤。 | 作成日時:2022年5月4日 22時

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