イブ2 ページ44
次に連れてかれたのは、すぐ近くのブランドショップ
「お待ちしておりました
パク様はこちら、キム様はこちらへ」
異様に広い試着室みたいなとこに入ると、グレーのチェック柄の大人っぽいスーツがかかってる
小さなテーブルには“ににに絶対似合うっ!!”ってメッセージカード
Aの字だ
とりあえず着替えてみると、靴までサイズぴったり
こんなツヤツヤの靴、履いたことない...
鏡に映る自分は、まるで別人
老けてるってよく言われるけど、ほんとにオトナっぽい
Aもドレス着てるとかなりオトナっぽく見えるし、そういうもんなのかな
着替えて部屋の外に出ると、店員さんが襟を整えてくれた
CY「お、ジョンインかっこいい!!」
JI「ヒョンも、似合ってます!」
ヒョンはダークグリーンのスーツ
さすがのスタイルの良さ
これ普通の人が着ても、着こなせないだろうな
CY「次、行くか」
ここもお代は支払済みたいで、
「次はここの5件先のサロンです
このまま歩いてご移動ください、とA様ベル様からお聞きしています」
外に出ると、
手を繋いだ笑顔の男女で溢れかえる街
それに紛れた友だち同士の女の子たち
一気に視線がこっちに向いて、コソコソ言ってる
JI「ヒョン、目立ってますよ」
CY「俺だけじゃないって」
“あのイケメンたちもクリぼっちかな! 声かける?”って
いや、俺たちちゃんと恋人いますから
JI「声かけられる前に行きましょう」
CY「だな」
周りより大きな歩幅で歩いて、サロンへ
今度はヘッドスパして 髪をセットされて、爪まで磨かれて
CY「至れり尽くせりだな」
JI「ですね... けど、そろそろ本人に会いたいですね」
CY「ラブラブなんだから〜」
嬉しそうに囃し立てるヒョン
ヒョンだっておんなじこと思ってるでしょ?
最後に眉まで整えられて、
二人で騒いでるうちに、まるで別人みたいになった俺
CY「やっぱりにに君は元が良いからなぁ」
「パク様も、素敵ですよ」
CY「いや〜褒め上手ですねぇ 美容師さん!」
ヒョン、やっぱりカッコいいな
初めて会った時は、苦手な先輩という存在だったヒョン
けど、“いつか家族になるから”って何回もダブルデートを企画してくれて
今では“ヒョン” “ジョンイナ”って呼び合うほど
CY「じゃ、そろそろ行くか」
外はもう夕方
「お姫様たちが待ってますよ」
美容師さんに見送られて、またタクシーに乗り込んだ
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作者名：なな | 作成日時：2017年5月12日 2時
