ににの彼女はテミナペン-7- (ページ38)

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夏休み-ソウル- ページ38

あの旅行からあっという間に時が過ぎて

夏休みもあと残すところ3日

日常に戻って来た俺たちは、またそれぞれダンス教室や会社の手伝いを再開して

会えない日々が続いていた

JI「じゃあ最後、曲と一緒に最後まで通してみようか」

「「はーいっ」」

Aの彼氏じゃなくて、"にに先生"として過ごすうちに、

一緒に行ったトウキョウ旅行がより特別なものだったと感じられるようになった

「ジョンイン、お客さんよ」

ニヤニヤしながらレッスン室に入って来たオンマ

JI「だれ?」

どうせ、ヌナでしょ?
めったに来ないのに、どうしたんだろ

なんて思って曲をかけ、生徒たちと一緒に真剣に通して踊る

ぱちぱちぱちっ

『みんなかっこよかった! お疲れ様っ』

JI「えっ?! Aっ?!」

普段見慣れないオフィスカジュアルスタイルにハイヒール

視界の隅にずっと見えてた女の人はてっきりヌナだと思ってた

『会いたくなって、来ちゃった...』

会社の休憩時間だから、30分くらいしかいられないみたいだけど、

JI「俺も、
来てくれてありがと...」

生徒たちに軽くフィードバックして、アドバイスを終えたら、

まっすぐ彼女の元へ

JI「夏休みってやっぱやだな...
旅行、楽しかったけど、そのぶん今会いたくてさ...」

情けないくらいに会いたくて、寂しかった

『うん、会いに来られなくてごめんね...?』

Aは帰国後すぐにヨーロッパに飛んで、ずっと韓国にいなかった

JI「お互い様でしょ」

寂しかったのも、会いたくても会えなかったのも

久しぶりにAが作って来てくれたお弁当を2人で食べて、

あっという間に30分経ってしまった

DO「A様、もうお時間です」

『はーい...』

レッスン後に自習してるちびっこたちにチョコを渡して、

俺には小さな紙袋をくれたA

DO「今夜、A様早く終わるのでうちまで送りますね」

JI「やった!」

久しぶりな彼女との夜を期待しながら、会社に戻るAを見送った

紙袋の中には、手作りのカップケーキと小さな箱に入ったフランス土産のチョコ

JI「ふっ、甘いのばっかじゃん」

カップケーキを一口かじると、甘い中にフルーティな酸っぱさが隠れていた

最後の一口を食べると、カップの底に「あとで会いに行くね♡」

JI「かわい...」

会えない間も、一緒にいる間も、

2人の気持ちが同じだから幸せでいられるんだよな

Aと迎えた2回目の夏休みは、一生忘れない思い出がたくさんできた