ににの彼女はテミナペン-5- (ページ29)

今日:8 hit、昨日:2 hit、合計:84,754 hit

226 心配と不安ページ29

にににはににの家族がちゃんといて、

わたしにはわたしの家族がいる

にににはににの、先生っていう役割があって、

わたしにはわたしの、社長令嬢っていう役割がある...

ににはににの人生を歩んでいて、いろんな人と出会ってきた

わたしはわたしの人生を歩んで、たくさん友達ができた

わたしはににの中で、ほんの一部でしかないのかな...

わたしの両親はだれよりも最高で、大好きって思ってきたのに、

ににのご両親はとっても素敵で優しくて、お家をとっても大事にしてるの

わたしとににの価値観は全然違うって、今までいろんな人たちに言われてきたけれど

それはやっぱり育ってきた環境によるものにすぎないから、乗り越えられるって思ってきたの...

だけど、ににがすごく遠いよ...

わかんない涙でいっぱいになっても

ににはぎゅっと抱きしめてわたしのお願いを聞いてくれるでしょ?

『あんっ、ににっ...』

意識がはっきりしなくなって、びくびくっと体が揺れるのをぼんやり感じてる

ににと触れ合う全ての箇所から「気持ちいい」って言葉が聞こえてくるみたいに

身体中が熱く反応してるの...

JI「あっ、ちょっと、まって...」

机に置いてあるカバンまで小さな袋を取りに行って

優しくほっぺを撫でてくれるから

ベルちゃんとの約束、破っちゃいたくなる....

JI「Aっ! 付けないと...」

泣きながらににの手から小さな袋を奪ったわたし

JI「A? なんにも、心配することなんてないから、な?」

覆いかぶさってたにには、わたしをきゅっと抱きしめて横になった

『うん、...』