【銀魂】江戸に住んでもろくなことない。

14.　取引 ページ14

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「頼むよ…！Aちゃんしかいないんだ！」

「そういわれましてもねぇ。オタクのとこ、盛った野郎ばっかりでむさくるしいですしぃ
そんな場所にうちのAを預けるなんて」


"今のところ貴方が一番盛った野郎ですけどね"
と言おうとして思いっきり銀さんに防がれる。


「保護者としてAのことは守る義務がありますし」

「今まさにAさん保護者によって絞め落とされそうになってますよ銀さん」

「つか保護者ってそもそも物理的に一回保護しただけだろーがお前ら」

「ていうか何で身請けの席のソレみたいになってるんですか？
私週何日か屯所に顔だすだけの話ですよね」



ここは万事屋。

近藤さんと土方さんと向かい合って
銀さんと神楽ちゃんと新八くん、プラス私が座っている。


「コイツらが珍しく俺の息がかかった奴に頼み込んできてんだ。
これを利用しない手はないだろ。最大限にいい思いしたい」

「あんたが一番保護者の器じゃないよ！新手の人身売買だよ！！」

「私息かけられた覚えないですよ。飛沫には細心の注意を払ってるので」

「さりげなく時事ネタ入れるのやめてAさん」

「ギャハハハハハｗｗｗｗｗサドがｗｗｗあのサドがｗｗｗひぃっｗｗｗｗｗｗｗ」

「神楽ちゃんはいつまで笑ってんの」


何故こんなことになっているのか。

答えは単純明快。
私がいると沖田くんがめちゃくちゃ仕事するらしい。

まぁ厳密には、風邪の一件で
記憶はあやふやながらも大変なキャラ崩壊をしでかしてしまったことを
私を見るたびに思い出すから
無心で仕事をすることで凌いでいるというのが正しい。

Ｓが打たれ弱いというのは都市伝説ではなかったのだ。



…それに、

沖田くんは私と誰かと重ねている。
さしずめ寝言でいってたお姉さんってところか。

きっとすごく慕っていたんだろう。

私と話すときの彼は
他の人と話すときよりも、幾分か素直になるのは
今まででなんとなくわかってきてたところ。


「クソ、アホくせえ。もう帰ろうぜ近藤さん。
総悟のサボリ癖は今に始まったことじゃねェ」

「Aちゃん自身はどうかな？
総悟は俺やトシでも扱いきれないことも多いんだ」

「そうですね、その辺は土方さんより適役だと思ってます」

「此奴ちょいちょいイラつくんだけど」


私がいることで
彼が胸の奥底に、ずっと閉じ込めている孤独を
少しでも紛らわせることができるならば、それもいい。


「わかりました、引き受けましょう」



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