【文スト】 いただきます、したら 『うずまき』 にいました。 にっ！

その53　『なんだかんだ仲が良い…？』 ページ5

「なんで俺が…」


「仕方ないよ国木田くん、 君はジャンケンに負けたのだから！！」




額に怒りマークを浮かべる眼鏡さんを身体をうにょらせながら挑発する太宰さん

先程のいざこざは、何故か二人がジャンケンをして収まった。



いきなり二人が無言で睨み合ったのかと思ったら急にジャンケンを始めたんだから驚きだ

しかも、タイミングがピッタリ合っていてあいこが何度も続いた



そんな二人を見て



『なんだかんだ仲良いんじゃ 「仲良くなどない！！」な、 なんかすみません…』




仲が良いと指摘したら物凄い剣幕でそう言われました


や、やっぱりこの人怖い…



眼鏡の人は物凄く深い溜め息を吐くと自分のスーツのポケットに手を突っ込んで何かを出した



よく見ると、手帳と万年筆。


その二つが眼鏡の人の手に握られている





手帳の表紙にはなにやら


『理想』


その二文字が大きく書かれていた


私はいまいち状況が読み込めておらず、何が起こっているのか頭がついていかない




『…お絵描きでもするんですか？』



「そんな訳がないだろう！！」



『アッ…なんかすみません』




そ、そんなに怒らなくてもいいじゃんか…

ただ聞いただけなのに…



「さあ、 Aちゃん彼をよく見ていたまえ」



私の肩に手を置いてそう言った太宰さん




いつの間に置いたんだ…



そんな疑問も放置し、わけが分からないまま眼鏡さんを見る






手帳に文字を書いて、頁を一枚破き



「独歩吟客、鉄線銃」



静かに、たった一言そう呟いた







次の瞬間


頁を持っていた手から光が溢れ出し






その手には銃が握られていた

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