第15話 ページ17
ホークス視点．
ホークス「…じゃあさ、もし、よかったらだけどさ……ここに住む？」
まだプロヒーローでもない俺には、無謀な案だったと思う。高校を卒業したばっかりだったし。(事務所は立ち上げてるけど)
でも、きっとこの選択は、間違っていなかったと思う。
『…ホークスさんが、いいと言ってくださるなら…』
だってこの子は今、俺しか救えないんだから。
ホークス「じゃあ、今からここが君の家ね。あ、あと、名前、教えてほしいんだけど…」
さすがにこれからも君と呼ぶのは嫌だ、と思って聞いた。
けど、この子の名前が知りたい、という自分の欲望もあった。
『………あの、私、ホークスさんにつけてもらいたいです』
ホークス「‥‥え？」
何を？
『ホークスさんに、名前をつけてほしい…です。あ、嫌ならいいんです。』
ホークス「えっ、いやっ、だって、君、名前あるんじゃないの？」
『…それは、
ホークス「えっ……」
まさか俺の子供になりたいなんて、言うと思わなかった。
ホークス「…つまり、俺の子供になりたいから、俺に名前をつけてほしい…と」
理解しているけど、わざわざ反復した。
あまりにも信じられなかったから。
『はい…でも、嫌ですよね。こんな知らない女に子供になりたいやら名前をつけてほしいやら言われて…』
ホークス「いや！それは全然いいんだけど、君はお父さん達につけてもらった名前があるのに、いいの？」
『はい。じゃなきゃとっくに名前教えてます。』
うーん…名前…そんなの考えた事なかった…
どうしよう…もう俺の好きな名前でいいかな…
ホークス「………じゃあ、A、で、どう…？」
『A…！ありがとうございます、それがいいです。』
ホークス「ならよかった‥」
．
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作者名：うらる | 作成日時：2021年4月21日 18時
