検索窓
今日:10 hit、昨日:22 hit、合計:314,976 hit

♯四十六 ページ47

及川side


お互い、黙って歩く。

誰もいない廊下に俺達の足音だけが響いて、ちょっと不気味だ。




"でも、及川さんだって、ずっとAちゃんを好きとは限らなよ"



赤葦君にそう言われた時、Aちゃんは言葉に詰まった。


一度別れを経験している俺達。


よりは戻ったけど、まだ不安なところがあるのかもしれない。



Aちゃんを不安にさせる自分は、なんて惨めなんだろう。



「俺、Aちゃんが好き」


立ち止まってそう言う。


『っ、私だって、徹先輩が好きです………!』


ギュ、と後ろから抱きつかれる。


涙声で、震えている。



俺は本当に不安にさせていたんだな。



「俺は、何があってもAちゃんが好きだから。


だから、悲しい顔しないでよ」


『徹先輩………、私の顔見えないじゃないですか』


「うん。

でも、そんな気がする。

泣きそうな顔してる気がするんだ」


『っ………』


「もう絶対、不安にさせないから」





そのまま立って寝てしまったAちゃんをマネージャーさん達に託し、俺はベンチに座る。



「なんでAちゃんが貴方を選んだのか、少し分かった気がします」


そう言って、俺の横に座る赤葦君。


「赤葦君さぁ、普通好きな子にあんな事言う?」

「言いませんよ、普通は。


でも、Aちゃんは特別なので、つい感情的になってしまったんです。



それに、俺、どんな手を使ってでも貴方からAちゃんを奪うって決めているので」


「絶対渡さないけどね。


今回の件で、またちゃんと好きって確認できたし」


「分かってると思いますけど、Aちゃんを狙ってるの、俺だけじゃないんで、気を付けてくださいね」



赤葦君はそう言って、どこかに言ってしまった。




「本当、Aちゃんだけは渡したくないんだよな………」

♯四十七→←♯四十五



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (72 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
356人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 嫉妬 , 及川徹
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

naonao(プロフ) - あ、誤字ってた。とにかく尊い。二次元に行きたい。 (2021年10月16日 6時) (レス) @page18 id: d20e044f3d (このIDを非表示/違反報告)
シオン - 及川さんをさらに好きになってしまった私、 (2020年7月19日 12時) (レス) id: 8019d53cec (このIDを非表示/違反報告)
研ガースー - ( ^∀^)ヌァァアァァ!!!!!!!!皆かっこよすぎて貧血状態です( ;ii;)あとめっちゃ面白いです!!!頑張って下さい!応援してます(*´ω`*) (2018年9月8日 0時) (レス) id: 306d9c59e9 (このIDを非表示/違反報告)
にこり - やばい///////影山がドストレートすぎる (2018年8月20日 2時) (レス) id: f92f00bf1a (このIDを非表示/違反報告)
なんとかさん - あっ…及川さん最高(鼻血ドバー (2018年8月8日 23時) (レス) id: 932ae8584a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:サクラ | 作成日時:2018年7月8日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。