♯27 ページ28
及川side
「俺と付き合って及川クンの事忘れよう？」
そんなの許さない。
俺の事なんか忘れさせたくない。
忘れられたら、Aちゃんは一生手の届かない人になる。
「あの人何言ってるんだ」
国見ちゃんが黒尾クンを睨んで呟く。
本当はあのふたりの間に割って入って、Aちゃんは俺の、と断言したい。
でも、Aちゃんは今は俺のものではない。
でも、渡したくないって思うのは、独占したい気持ちが少なからずあるんだろう。
いや、あるんだ。
しかも大いに。
独占したい気持ち、そして、AちゃんがOKするんじゃないかという不安な気持ちが入り交じる。
無力だ。
何も出来ない自分なんて。
・
・
・
『ごめんなさい、無理です』
頭を下げて、断るAちゃん。
「どうして？」
『まだ、徹先輩が好きだからです』
え………。
まだ、好き………？
俺を………？
『それに、黒尾先輩も中途半端な気持ちで付き合うのは後悔すると思います。
利用するなんて………できません』
「ふーん………」
きっぱり、はっきりと言うAちゃんはカッコ良くて、思わず見とれてしまった。
まだ、好きって………本当かな………？
本当だとしたら、俺は、まだ、彼氏になれる？
沸き上がる興奮。
共に押し寄せる少しの不安。
ふたつが入り交じる心。
複雑だけど、なんとなく、その中に見える、光が近い。
「頑張るから。
待っててね」
練習も、恋も。
「誰にも渡さない」
開いた窓から入る風が俺の髪を揺らした。
さっきまでスッキリ晴れ渡っていた空が少しだけ、暗くなった気がした。
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naonao(プロフ) - あ、誤字ってた。とにかく尊い。二次元に行きたい。 (2021年10月16日 6時) (
レス) @page18 id: d20e044f3d (このIDを非表示/違反報告)
シオン - 及川さんをさらに好きになってしまった私、 (2020年7月19日 12時) (レス) id: 8019d53cec (このIDを非表示/違反報告)
研ｶﾞｰｽｰ - ( ＾∀＾)ﾇｧｧｱｧｧ!!!!!!!!皆かっこよすぎて貧血状態です( ；ii；)あとめっちゃ面白いです！！！頑張って下さい！応援してます(*´ω｀*) (2018年9月8日 0時) (レス) id: 306d9c59e9 (このIDを非表示/違反報告)
にこり - やばい///////影山がドストレートすぎる (2018年8月20日 2時) (レス) id: f92f00bf1a (このIDを非表示/違反報告)
なんとかさん - あっ…及川さん最高(鼻血ﾄﾞﾊﾞｰ (2018年8月8日 23時) (レス) id: 932ae8584a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サクラ | 作成日時：2018年7月8日 21時
