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♯5  −spade ページ5

偶然なことに湖山の家は俺の家が立ってる道の
その先にあるらしい。

というわけで、途中まで帰ってるときのことだ。


「私、甘いもの苦手なんだよなぁ」

と、湖山が急に口を開いた。


「それで、ケーキを残したわけか。」

俺が言うと「そーゆうこと。」と湖山は簡潔に言った。


「あの子あれだろ?
 あの状況で私がケーキ嫌いだと言ったら真っ先に謝るだろ?
 そういうのは、好まないんだ。」


「へぇ」


「変わってるだろ、私。」


「…。」


「基本、と言うと大げさかもしれねぇけどさぁ。
 女子ってのはたわむれるもんなんだよ。似たもの同士とかでな。
 私はそれを好まない。一匹狼が好きなんだ。
 だから、個人競技の陸上は嫌いじゃなかった。」


女子ってのは知らんが、自分で変わり者と言っているのだからそうなのだろう。


「あぁ、そうそう。古典部ってなにやるん?」


「何って言われてもな…。
 そこまで詳しく決まってるわけじゃない。」


今までの活動と言える活動は文集…ぐらいか?


「へぇ、自由ってわけだ。」


湖山は夕日の色に染まる空を仰いだ。


「…入部するか?」

俺はさりげなく聞いてみた。
湖山は「してもいいよ」と言った。


「してもいいよ、って…気軽に言うなよ。」
「世の中んなもんさ。」


こうして、古典部員は4人から5人へと増加した。

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(プロフ) - ちゃめさん» 『ちゃめ』さん、コメント&応援ありがとうございます☆ (2012年9月2日 19時) (レス) id: ea0f0213a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リュウ | 作成日時:2012年9月2日 1時

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