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♯24 ―star ページ24

新体力テスト、という体育のテストのようなものがあった。

これは2人ペアになって行うものだった。
私は何故か流れで未朝と組んでいた。


50メートル走を走った時のことだった。彼女は私のペアだから私と走った。
走る前に
「Aとはしったら負けるにきまってんじゃーん。」と嘆いていた。
しかし、彼女は普通に私の予想よりも早かった。

でも、私との差は0.5秒は普通にあった。


しかし、長距離だと
私は未朝に勝てなかった。
1分近く差をつけられてしまっていた。


つまり、
短距離では未朝が私に勝てることはなかったし

長距離では私が未朝に勝てることなどなかった。


そして、気がつけば彼女は
『長距離が速い女子』としてクラスメイト、同級生などに広がっていった。


長距離では誰もが驚くものだったが
勉強ではまた別の意味で驚くものだった。

定期テストは見事に50点を切っていた。


そのこともあり彼女は『勉強はできないけど長距離だけできる』とレッテルを張られていた。

イコールとしてはいけないだろうが、世間の冷たい目で言うと
『長距離しか能がない』…誰かがそう陰口をたたいていたのを耳にしていた。


今になって思えばそのレッテルが彼女を苦しめたのだ。


私達陸上部が大勢の生徒の前で実力を披露できる機会が年に1回のみあった。

体育祭だ。


私達の学校の体育祭はパン食い競争、障害物リレーなどの運動会ならではの競技を選択した人が競うものと
普通の陸上競技…短距離走、長距離走、ジャべリックスロー、などを選択した人が競うものと
集団演技で構成されていた。

他の学校もそうかもしれないが、私の学校はそうだった。


1年のころの体育祭は私が短距離、未朝が長距離、ぶっちぎりの1位で一目置かれ無事に終わった。


………


2年に進級すると私達はクラスが分かれた。

それでも仲がいいのは変わらなかったのはまぁ、喜ばしいことだった。


問題が起きたのは、2年のころの体育祭だった。


もちろん私は短距離に出場するつもりだった。
というか出場することになっていた。


だが、当日。長距離走の選手が体調不良で欠席した。
すると何故か私が長距離選手へと変わることになった。


長距離走には超早い未朝がいる。その欠席した生徒が勝てるわけではないがその生徒もなかなか長距離ができる人だった。

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(プロフ) - ちゃめさん» 『ちゃめ』さん、コメント&応援ありがとうございます☆ (2012年9月2日 19時) (レス) id: ea0f0213a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リュウ | 作成日時:2012年9月2日 1時

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