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♯1  ーspade ページ1

「気をつけ、礼!」


日直が号令をかけ、放課後が幕を開けた。
クラスメートが扉に吸いついて行くように教室から出ていく。
元気があるとは、すばらしいことだ。

まったく、省エネじゃない。俺はごめんだ。

やらなくてもいいことはやらない。うん、いい言葉だ。


(…部活行こう)


俺は読みかけの小説に栞を挟み鞄に入れ
そのかばんを持ち、教室を出た。

省エネ主義の俺が部活を続けてるこの現状が…俺は信じられない。
が、事実なのだ。

そんな俺の省エネ主義は地学準備室で行っている部活の部長を相手にしては
意味がない。2日に1回の割合で意味をなくしてしまっている。


「あ。いいところにホ―タローじゃないか。」


そんな陽気の声と共に肩を叩くのは


「物のように言うなよ、里志。」


古典部員で、俺の親友だ。

相変わらず…巾着を持参している。


「部活に行くのかい?」


俺の横に並んで歩く里志。


「お前は行かないのか?」


「行くよ。」

胸を張らんでも…。








地学準備室の扉を開けると


「あ。折木さん、福部さん。」


千反田が深々と頭を下げて挨拶をしてくる。


「…摩耶花は?」

里志がきょろきょろしながら言った。
そんだけ見回せばいないのはわかるだろうに…。


「まだ来てません。今は、私だけです。」


千反田が紙袋を少しばかり持ち上げてそう言った。

…今日はどこの家からもらった差し入れを持参して来たんだか。

♯2  ーstar→


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(プロフ) - ちゃめさん» 『ちゃめ』さん、コメント&応援ありがとうございます☆ (2012年9月2日 19時) (レス) id: ea0f0213a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リュウ | 作成日時:2012年9月2日 1時

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