約束2 ページ13
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プロジェクトも順調に進み、今日も会議が行われ今度は此方が先方に赴いた。今日の会議には、以前体調不良で来られなかった風見が参加し、代理として参加した彼はいなかった。
「以前は大変失礼致しました。風見と申します、降谷の方から会議内容について聞いております」
『体調が良くなって安心しました。今日はよろしくお願いします』
今日も無事に会議を終え有意義なものになった。会議は回数を重ねる毎に良いものになっていく感覚がした。
会議録をまとめ、残業をして仕事を終わらせるなり約束時間に間にあうように待ち合わせ場所へ向かう。今日は19時から彼と食事へ行く予定だが、腕時計をみれば19時を少し過ぎていた。仕事が長引いているのだろうかと思いながら大人しく待っていた。
「南波さん！すみません、遅れました」
『あ、降谷さん。私も来たばかりですし、気にしないで下さい』
19時20分を過ぎようとした時に、彼の声が聞こえたので頭を上げる。彼は申し訳なさそうにしていたが、大幅な遅れとは言えないので気にしないように伝えた。
「ありがとうございます」
『以前お話しした場所、予約が取れたので行きましょうか』
「予約ありがとうございます」
数日前、メールをした時に行きたい店があると言っており、彼に任せて予約してもらった。場所はわからないので彼の隣を歩く。連れてこられた店は居酒屋だが、落ち着きのある和の空間が広がっている。
「いらっしゃいませ」
「予約していた降谷です」
「降谷様ですね。お待ちしておりました、ご案内致します」
席に案内してもらうと二人掛けの個室であった。荷物置きに鞄を入れてから椅子に腰かける。店員がメニューを広げるなり、本日のおすすめ品についての説明をした後個室を出ていった。
『素敵なお店ですね』
「僕も一度来てみたくて、今日予約がとれて良かったです。南波さんは何飲みますか？」
『何にしましょう…生…かな』
「なら、僕もそれにします」
飲み物が決まり、お品書きの中から食べたいものを彼がいくつか頼み、運ばれて来るのを待つ。
『お仕事、お忙しかったんですか？』
「今日に限って、終業間際に仕事が舞い込んでしまって…」
『それは大変でしたね』
「本当に。そのせいで遅れてしまいました」
『気にしないでくださいよ』
「わかりました…あ、飲み物きましたね。乾杯しましょう」
『はい』
お互いジョッキを持ち乾杯をすればビールを飲みはじめた。
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作者名：ゆきだるま | 作成日時：2018年5月26日 8時
